RLA一次試験対策 memo3

試験直前、自分の再確認用にmemo作ってます。問題・解答についてはCLAが公開しているものを引用していますが、解説については他の資料を参考にしながら書いているため、間違い等ある可能性を了解した上でご覧ください。誤っている部分があればコメント頂けると幸いです。

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No.1 (2015年)

 特定外来生物として、適切なものを下記より1つ選びなさい。

① イタチハギ

② オオキンケイギク

③ ハリエンジュ

④ ホテイアオイ

A. ②:「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」(外来生物法)に基づき、特定外来生物に指定されており、飼養、栽培、保管、運搬、輸入等について規制がかけられる。植物での指定は意外と少なく、(ナガエツルノゲイトウ、ブラジルチドメグサ、アレチウリ、ボタンウキクサ、アゾラ・クリスタータ…etc)など19種。
①③④はかつて「要注意外来生物」に指定されていたもの。現在は、生態系に被害を与える恐れのある生物種として「生態系被害防止外来種リスト」が作成され、こちらに統合された。


No.2 (2017年)

 わが国で特定外来生物に指定されている植物として、適切でないものを下記より1つ選びなさい。

① オオバコ

② オオハンゴンソウ

③ オオキンケイギク

④ オオフサモ

A. ①が正解。②③など特定外来生物はキク科の指定が多いが(他、ミズヒマワリ、ナルトサワギク等)、セイタカアワダチソウやヒメジョオンは対象外なのが意外(生態系被害防止外来種リストには掲載されている)。


No.3 (2015年)

 生態系被害防止外来種リストに関する記述として、適切でないものを下記より1つ選びなさい。

① 我が国の生態系に被害を及ぼす又はおそれのある種が選定されている

② 国外由来の外来種だけでなく、国内由来の外来種も対象となっている

③ 外来生物法に基づく規制の対象のみリスト化されている

④ 生態系被害防止外来種リストの策定により、要注意外来生物は発展的に解消された

A. ③:外来生物法の規制対象を含み、さらに多くの種がリスト化されている。細分すると、定着予防外来種(植物22種)、総合対策外来種(植物154種)、産業管理外来種(植物14種)、他に国内由来の外来種(植物10種)があり、植物だけでも200種指定されている。


No.4 (2016年)

 ミティゲーションに関する用語として、適切でないものを下記より1つ選びなさい。

① ネット・ゲイン

② ロードプライシング

③ ノーネットロス

④ 生物多様性オフセット

A. ②:ミティゲーションとは開発事業による環境に対する影響を軽減するための保全行為を表す概念である。ロードプライシングは自動車利用者に対して課金し自動車交通量の抑制を図る施策であり、開発時点での環境影響を軽減するものではない。
ミティゲーションには優先順位があり、まず回避や軽減によって負の影響を最小化することが求められる。続いて、計画地外での生態系の復元など、代償行為をとることによって事業全体でみると生態系への影響をゼロにするという③ノーネットロスの考え方がある。さらに代償行為を行い、生態系への影響がプラスに上回る状態を①ネット・ゲインという。このように生態系への影響を埋め合わせる(オフセット)ことを④生物多様性オフセットという。


No.5 (2018年)

 環境影響評価法において必ず環境アセスメントを実施する必要のある第一種事業として、適切でないものを下記より1つ選びなさい。

① すべての新幹線鉄道

② すべての飛行場

③ すべての原子力発電所

④ すべての高速自動車道

A. ②:滑走路長2500m以上が該当。未満は第二種事業で、環境アセスを実施するか個別に判定。
①鉄道・軌道は10km以上が該当。③他発電所は出力電力量で分けられている。④一般国道については4車線以上で、10km以上が該当。


No.6 (2018年)

 SEA(戦略的環境アセスメント)に関する記述として、適切でないものを下記より1つ選びなさい。

① 政策・計画段階から実施を行う

② プロセスの公開性、透明性が必要である

③ 複数の代替案を対象に比較検討を行う

④ 環境面に限定して詳細に評価する

A. ④:環境面に限らず、社会経済面など多面的に評価する。
通常の環境アセスメントが事業実施段階に用いられるのに対して、それよりも前の意思決定段階に対して、あるいはより上位の政策レベルに対して行われるアセスメントを指す。


No.7 (201年)

 HEP(Habitat Evaluation Procedure、ハビタット評価手続き)の評価要素として、適切でないものを下記より1つ選びなさい。

① ハビタットとしての餌や繁殖条件などの質

② ハビタットとして機能する空間

③ ハビタットとして換算できる経済価値

④ ハビタットとして存在する時間

A. ③が正解。
HEPとは事業や開発による生態系への影響を定量的に把握し、代償措置や代替案の検討など、事業や開発の意志決定に用いられる手法である。
基本的には特定の生物の生息地(ハビタット)を対象に評価を試みる。①質とはハビタットがその生物の生息地として適しているかどうか、また②ハビタットはどれだけの面積があるかを求め、これらを掛け合わせてHU(ハビタットユニット)その時点でのハビタットの価値を示す数値を算出する。
これに事業を行った場合や、代償行為を行った場合に経年でHUがどのように変化するかという④時間の概念を加え、生態系への影響を評価する。


No.8 (2017年の問題を一部改変)

 世界遺産に登録されている日本の自然遺産として、適切でないものを下記より1つ選びなさい。

① 富士山

② 知床

③ 小笠原諸島

④ 奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島

A. ①:世界遺産ではあるが文化遺産である「富士山 信仰の対象と芸術の源泉」。④は2021年に新しく登録された。2017年問題では適切でないものの答えとして用意された選択肢である。


No.9 (2017年)

 文化財保護法で指定された特別名勝として、適切でないものを下記より1つ選びなさい。

① 六義園

② 兼六園

③ 水前寺成趣園

④ 栗林公園

A. ③:熊本の大名庭園で、名勝と史跡に指定されている。特別名勝ではない。
文化財保護法によって、「史跡」「名勝」「天然記念物」が保護対象として指定されている。特に重要なものは「特別」がつく。「名勝」は庭園,橋梁,峡谷,海浜,山岳等が含まれる。
〈東北〉:奥入瀬、毛越寺、松島
〈関東〉:六義園、小石川後楽園、浜離宮
〈中部〉:黒部峡谷、兼六園、富士山、上高地、一乗谷朝倉氏庭園
〈近畿〉:天橋立、二条城、他 京都の寺院多数
〈中国・四国〉:岡山後楽園、厳島、栗林公園
〈九州〉:虹の松原、雲仙岳、識名園
など。上記リストは網羅してないため注意。


No.10 (2015年)

 文化財保護法による重要文化的景観として、適切でないものを下記より1つ選びなさい。

① 近江八幡の水郷

② 蕨野の棚田

③ 小鹿田焼の里

④ 富士山麓の自然景観

A. ④:文化的景観とは「地域における人々の生活又は生業及び当該地域の風土により形成された景観地で我が国民の生活又は生業の理解のため欠くことのできないもの」とされ、中でも類を見ないものは「重要」がつく。純粋な自然景観は選定されていない。
文化的景観は8つに類型され、「農耕」「採草・放牧」「森林の利用」「漁ろう」「水の利用」「採掘・製造」「流通・往来」「居住」に関する景観地がある。一つの景観が重複して類別される場合もある。
最近での選定は、「越前海岸の水仙畑」(福井県, 2021年)、「瀬戸内海姫島の海村景観」(大分県, 2021年)、「今帰仁村今泊のフクギ屋敷林と集落景観」(沖縄県, 2019年)、現在70件。

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