山行記その2蝶ヶ岳〜そして私は蝶になり、夢の中へ飛んでゆくわ
随分と早い梅雨明け。
短い雨季の間、やまなみは雲に隠れ、雨が降るたびに雪解けが進む。次に青空のもと顔を見せたときには、残雪はだいぶその姿を消している。
蝶の形に雪形が残るから、蝶ヶ岳なのだそうだけど、麓からその蝶を見たのは4月のことだったろうか。
ああそうか、もう7月だ。
山道を登っていると、時々思う。
自らの意思とはいえ、なんでこんなにつらい思いをして山なんか登っているのだろう。どうせいつかは高いところに上るのだから、今からこんなに焦って登らなくても。休日の午前からリビン