山行記その3北穂高岳〜タイムマシンにお願い〜
上高地から涸沢へ。
この道を友人たち3人で辿ったのはもう30年近く前のこと。大学4年生の夏だった。
随分と前のことで、断片的にしか思い出せない。荷物が重かったとか、景色がきれいだったとか。部分部分の記憶がなんとなく蘇るけれど、共に歩いたはずのこの道のことは、ほとんど覚えていない。
まるで初めて通る道みたいだ。
別に封印していたわけでもない。何故だか山に足が向かなかった。すぐ近くに山があって、まるで職場のようないつでも行けるような環境だったことも、何となく敬遠してしまう理由