勉強が苦手な息子が一人で宿題をするまで10

1始まりはテスト
2とりあえず復習を
3何をやっても
4全てを変える
51冊の本
6信じるものは救われる
7母のエゴ
8空白の4ヶ月
9臨時休校
10本当に大切なこと

これは、勉強が苦手な息子と塾講師の母の「ベンキョウ」との戦闘ログ。
ベンキョウが苦手で、テストも成績もイマイチの息子が、2年後には、一人で宿題ができるようになりました。(涙)
それまでのドタバタの毎日のお話です。



10 本当に大切なこと

親のエゴを押しつけて、息子をツブしてしまった家庭学習。

空白の時を経て、
心を落ち着かせた息子は、自分自身のために、
再び、家庭学習と向き合うことを決意。

そんなある日、
運命的な発言が目に止まりました。

「勉強はさっさとやって、
 本当にやるべきは、やりたいこと」

(陰山英男ツイッターより引用)


勉強とはなんだろう?

ずっと引っかかっていたこの問いに、
やっと私なりの答えが出た瞬間でした。

テストのために勉強するんじゃない!
ましてや、親のエゴのためでもない!

息子が人生の岐路に立った時、
自分の力で未来を切り開く為に学ぶんだ!

【生きるために勉強する】

ただし、
現段階でそれを子供が自覚するのは難しく、
大人のサポートは必要不可欠。

それは、親が子どもをある程度誘導することであり、
子供を親の考え方に付き合わせるという事。

【今は、親の願望で、子供に勉強してもらっている】

この2つの前提を心に刻み、
家庭学習を再開しました。

大人になっても絶対に役に立つ、
本当に重要なことだけに絞った基礎学習を
平日15分間だけ。

子供が勉強するのは有難い事。
勉強できない日があるのは当たり前。
大人だって疲れ果てて帰った日は何にもしたくないんだから。

この2つの前提を忘れないように、
日々を積み重ねていきました。

できる日も、できない日もありましたが、
だんだんとできる日が続くようになりました。

2学期が始まってしばらくたった頃。
また、問題が発生。

この頃息子は、
帰宅後、宿題を後回しにして遊びに出かけていました。
夜、宿題を全部やろうとすると、途中で集中力が切れて、
だらだらして時間ばかりかかるようになりました。

そこで私は息子にひとつのお願いをしました。

【帰宅後すぐに学校の宿題を1つする】

勉強苦手な子が宿題をする・・・
しかも場合によっては、私の方が帰宅が遅く、
一人で宿題をする日もあります。

果たしてできるのか?

試してみると、あら?できた!

「宿題終わったから、遊びに行くね」と
颯爽と出かけていく息子。

こうして、長い長い紆余曲折を経て、
勉強が苦手な息子が一人で勉強できるようになりました。


人間、誰にでも『苦手』があります。

苦手なことを避けていくのもいいと思います。

でも、どうしても避けることができないのなら、
向き合っていくしかありません。

苦手なんだから、上手にできなくて当たり前。
うまくできないのは、その人のせいではありません。
怠慢でも、努力不足でもありません。

【人を責めず、しくみを変えよう】

トヨタの働き方の根本にある考え方だそうです。

勉強も同じだと思います。

勉強が苦手な子には、必ず理由があります。

理由を見つけて、どうすれば問題が解説できるのか考える。

例えば、集中できないのなら、集中できる環境を作る。
教科書や問題集を見るのも嫌がるなら、
カルタはパズルや動画などエンタメ要素を含むものを使う。

つまり、苦手なのは勉強そのものではなく、
今のやり方が、その人に合わないだけ。

「しくみ」には教材や、道具などの物理的なモノと、
子どもを見守る大人のメンタル、心理的なモノの
2つがあります。

無闇に焦らないで、もちろん、子どもを責めないで、
知恵をつけて、しくみを変えていきましょう!


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