YSS月間審査員賞! 2022年6月の発表。
9名のキュレーターが皆さんの投稿からピックアップして毎日紹介、日常写真を愛でるフィーチャープロジェクト「yousawscenes」。おかげさまで多くの投稿をいただいております。今回は6月の審査員賞発表となります。
Ken Tanahashi選
たまきスナップさん
選出理由:子供はよく狭いところに入りたがりますよね。自分も子供の頃によく家の押し入れや、公園の土管、建物の壁の隙間など狭いところに入るのが好きだったことを思い出して懐かしく感じました。
MASA 選
ninnikinikinkiさん
選出理由:少年戦士とキャプションをつけられたように、とてもそれが伝わってくる一枚でした。
画面の半分を埋める堤防のようなシルエット、棒を振るう子供、そしてその向こうにあるであろう電柱がその練習の相手のように真ん中に据えられていて、剣道の練習をしていた子供の頃のようにその風景をありありと思い起こされました。
とても良い一枚だと思います。
トモコスガ選
吉川卓志さん
選出理由:何気ない風景に「yousawscenes」(あなたが見た景色)を見ることもあります。そしてこれこそ「写真らしい写真」だなと感じました。
いわゆる「映え」を目指した写真ではないと思いますから、視覚的にわかりやすい色や光による刺激的ギミックや、イメージ理解のための伏線は張り巡らされていません。それだけに語弊を恐れず言うなら、見る人によっては「つまらない写真」に映るかもしれません。しかしそうした「朴訥としていて物語らない」視点こそ、本来の写真らしさを感じさせてはくれないでしょうか。
「黒目ではなく白目で撮る感覚」、あるいは「写す」のではなく「写ってしまう」―。焦点が特定の箇所に定まっていないからこそ、イメージに写り込んだあらゆる要素が並列に浮かび上がぶ。それもまた写真の面白さであり、写真の不思議でもあると思います。
TOYOKI選
南 美さん
選出理由:父の日に撮影された一枚。この日のために手製したネクタイをして家族撮影でしょうか。お父さんのピシッとした表情や姿勢と裏腹に、Yシャツのボタンが外れている様子が愛おしいです。お子さんの自然な表情も可愛らしいですね。こんなに微笑ましい父の日を拝見できて幸せな気分になりました。
shimizu_nobu選
muTAさん
選出理由:写真のインパクトに驚いてまじまじと見つめた後に
まさかのキャプション「月牙天衝したの誰。 」に微笑んでしまいました笑
すごい腑に落ちたというか
『そうきたか!!』と納得してしまったので今回選ばせてもらいました
写真と文章の組み合わせ方のユーモアに感動です。
kawamon選
おかさん
選出理由:明かりにつられて沢山の虫が集まる夜の自販機は、カエルにとっては最高の餌場になるようです。夏の田舎ではよく見かける光景です。まさに田舎「あるある」として共感できる人も多いのではないでしょうか。このような、日常の中での何気ない「あるある」を楽しむことこそ、日常写真の面白さでもあると改めて感じる一枚でした。商品のメッセージがギャグを醸し出しているのも、また秀逸ですね。
いくら・チャーン選
nagi kawaseさん
選出理由:気温も上がって夏日の多くなる今年の6月に感じられた、夏らしさが、鮮やかな3色の色彩によって目を引かれました。
工事現場やクレーン等の機械は普段多く目にしますがほとんどの人はスルーしている光景だと思います。その場所にできる空間や建物の方がそれらを作る過程よりも印象深いものです。一方でその「過程」には常に変化し続けるという面白さがあると感じています。昨日あったものが今日には無くなっている、逆も然りで、その時々の瞬間を切り取れる写真ならではではないかと思います。
Pan_nu選
kokeさん
選出理由:もうどうせ暫く動かさないんだからいいのよって言うオーナーの声が聞こえて来そうです。完全に封印していると言うなんだか決意めいた状況にも関わらず、そのバリケードに用いた植木達は“時期が来たのだから”と素知らぬ顔で花をさかしているそのギャップがとても面白いですね。
川原和之選
Fujio Akimotoさん
選出理由:サラサラとした光沢感あるナイロン製の上着に挟まれた、犬のふわふわとした柔らかな毛並みの感覚的な対比が面白いです。
さらに、強めのパーマがかかった女性と、パサパサとした手触りを感じさせる上着の人工的なファー。画面全体が人工的な色彩と触覚情報に満ちているからこそ、中央の犬のどこかシニカルな表情が際立ってきます。
この犬がもし言葉を話せるとして、目の合った撮影者に喋るとしたら、どんな台詞を吐くのだろうか?そんな妄想を抱いてしまうくらい、ストリートスナップならではの魅力が詰まった秀逸な1枚です。
以上、2022年6月の月間審査員賞でした。
2021年11月に始動した、ユーザー参加型のフォトプロジェクト「yousawscenes」、おかげさまで多くの方々に参加いただいております。
皆さんの写真をTwitterとInstagramで毎日紹介しています。
・yousawscenesのヴィジョンと参加方法
・過去に開催したフォトコンの審査結果
今年も様々なイベントを企画していきます。
yousawscenesをどうかよろしくお願いします。
YSSキュレーター紹介
Ken Tanahashi
2016年から本格的に写真を撮り始める。主にストリートフォトや日常写真を中心に撮影している。その他の活動として、WEBメディアへの記事の寄稿、写真系コミュニティ『DopeZineLab』の運営、ストリートフォトにスポットを当てた『StreetPhotographyJapan』の運営として活躍している。
Twitter twitter.com/kentanahashi
Instagram instagram.com/ken_tanahashi
note note.com/kentanahashi/
MASA
東京でプロダクトデザインをしながら、2019年から休日や帰宅時に写真を撮っている。培ってきたデザインの知識をベースに、青基調の特徴を持った多摩川の日常や都内でのスナップ写真作品をTwitter、note等で投稿している。一方で写真作品も作り、PhotoVogueにて数枚の写真がフィーチャーされた。
Twitter twitter.com/masaphoto9
Instagram instagram.com/masaphoto9/
note note.com/masa_design
トモ コスガ
写真表現を考えるYouTubeチャンネル「トモコスガ言葉なき対話」を運営。VICEマガジンの編集を経て独立、現在は写真家の故・深瀬昌久が遺した写真作品の管理団体「深瀬昌久アーカイブス」創設者兼ディレクターを務める。Brutus、Pen、実話ナックルズ、日本カメラ、IMA、サイゾーなどの媒体に寄稿。著書に『MASAHISA FUKASE』がある。写真集の跋文寄稿に、深瀬昌久『RAVENS』『FAMILY』『SASUKE』『Kill the Pig』など。過去に審査員を務めたアワードとして、第7回 EMON AWARD、第1回 News Print Awardなど。オランダはアムステルダム在住。
Twitter twitter.com/tomo_kosuga
YouTube youtube.com/user/tomokaflex
Instagram instagram.com/tomo.kosuga/
note note.com/tomokosuga
TOYOKI
1985年、山形県生まれ、東京都在住。東京を拠点に活動するストリートフォトグラファー。都市と自然の緩衝帯、武蔵野をメインフィールドに何気なくも愛おしい日常を記録する。
Twitter twitter.com/s_toyoki
Instagram instagram.com/s.toyoki/
いくら・チャーン
2002年生まれ、京都北部の田舎育ちで現役大学生。2021年より、SNSのストリートスナップに惹かれ、スナップ写真を始める。自分の身の回りで目にする「ちょっと面白いもの」を撮り続けている。
Twitter twitter.com/71_ikura
Instagram instagram.com/ikura_17/
note https://note.com/ikura_17/
Pan-nu
自転車旅で3年半のテント暮らしをしながら日本全都道府県を行脚した経験を持つ。写真を販売することで旅中の生計を立てた経験から、その後もフォトグラファーを生業として活動を続ける。現在は故郷である岡山県にて購入した中古ビルでフォトスタジオを経営して4年目。
Twitter twitter.com/Pan_nu_photos
Instagram instagram.com/pan_nu_photos/
kawamon
福島在住のフォトグラファー。2017年に本格的に写真を始める。鉄道をモチーフに日常や旅情を表現した写真を得意とし、雑誌などのメディアや鉄道会社への写真の提供なども行ってきた。最近ではSNSでの発信にも力を入れており、twitterでは鉄道写真のほか、地元や旅先でのスナップ写真を投稿している。
Twitter twitter.com/kawamon4649
Instagram instagram.com/kawaminami_hayato
note note.com/kawakawa415
shimizu_nobu
フリーランスフォトグラファーであり、浅草の人力車夫。プロダクトから大型フェスまで。ジャンルレスの撮影業務をこなしつつ。ライフワークとして日々の朝食をSNSにて発信し続け、雑誌や新聞などのメディアから取材を受ける。撮影以外にコラム等の執筆活動や企業SNS運用もしている。
Twitter twitter.com/shimizu_nobu_
Instagram instagram.com/shimizu_nobu_gohan/
川原 和之
1983年生まれ、富山県在住。祖父母の写真を撮り始めたことをきっかけに独学で写真を学び、現在は自身の祖母と娘の日常を記録する中で、世代を超えた家族の関係性を表現した作品を10年以上の歳月をかけて作り続けている。
Twitter:https://twitter.com/kazkawahara
Instagram:https://www.instagram.com/kazuyukikawahara/
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