ホモサピエンス青二才

ただの大学生、になってしまった

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最近の記事

噂の女の子に会った

彼女に会うことは、迷い込んだ森のなかでトトロをみつけたような、きわだって奇妙な体験だった。 なんせ彼女はある意味で異彩をまとっていたからだ。 それは違和感のようなものかもしれない。会話を2ラリーほど交わしただけで分かってしまった。コレが話に聞いていたあの子なんだ、と。想像していたような飾った見た目ではなくて優しそうな女の子にみえたのだが、 なぜか僕には友達からの言い伝えをまさにここに体現していると思った。 メイがトトロを見つけたときの気持ちがありありと感じられた。それくらいの

    • わかりきったシナリオ

      ヨーロッパでは、戦争がはじまったそうだが、特に私の生活には変わった様子がない。いつも通り、気の向くままに寝続け、なんとなく起きる。 起きる頃には太陽が上から射す。空気は少しオレンジがかっているように見え、時間がゆっくりと過ぎる。他の人も大体そんなものだろう、と漠然と思う。でも、テレビの液晶に流れるニュースは世界には穏やかに暮らせている人ばかりではないことを盲目な私たちにつきつける。 なぜ、戦争は起きるのだろうと考えるとき、私の頭の中にはもっともらしい論理でいっぱいだ。 論理

      • 無意識の積み重ねから生まれる文章、最近の悩み

        ある科学者が論文を発表すると、その論文が他の論文を盗用された嫌疑をかけられ、彼は号泣しながら無実を主張した。しかし、結局その疑いは事実だったそうだ。彼は研究者であるから、恐らく先立った論文を目に通していたはずだ。だが、時間が経つうちにその論文があったということもその内容も無意識下に消えていった。 そして、何かのきっかけでそのアイデアが頭に浮かんだとき、彼は鋭い悦びとともにこう思った。 「私が発見した!」 私たちは毎日数えきれないほどの情報を取り入れているが、そのうち意識に上

        • 胎児

          最近、時間について考えることが多い。 自分が時間を守れない人間だからか、約束事とか、 締め切りとかの時計で測る普遍的な時間というよりは むしろ、私と言う存在と共にある時間という向きで考えてしまう。 木村敏著「時間と自己」には私を包含する時間をコトとしての時間、時計が指す普遍的な時間をモノとしての時間と定義づけている。 私を包含した時間とはつまり見ている情景や聴き取った音など五感全ての情報と思考を合わせた世界が私と一体になっている感覚、わかりやすくいうと無我という コトだ。

        噂の女の子に会った

          AIによる人間社会のパラダイムシフトは起きるのか?

          未来について考えるのは難しいが、人類は経済学における合理的人間ではないんで、歴史は無数の選択肢から確率的に選び取られるモノだと思う。 だから来たる未来への想像に耽ることはあながち無駄な行為ではない、と考える事にする。 まぁそういう有用性からかけ離れたところに自由な思考は生まれ得るものだ。 考えられる展開としては、 1.AIが未熟練労働者の単純作業に取って代わる 2.AI時代にの流れについてゆくだけの教育は極めて難しく、未熟練労働者の働き口が無くなる 3.ほとんど技能

          AIによる人間社会のパラダイムシフトは起きるのか?

          著作物は排泄物、尻を拭って解散でOK

          教師とか周りの人からは、考えは書いて具体化しろと言われるけど、オレは一概にはそうは思わない。 深い思考には熟成が必要だ。長い間心のどこかに留めて置いた疑問が急に合点がいった、みたいな経験は誰しもがあるはず。意識の空間に散らばっていた考えの破片がどこからともなくパズルが重なり合っていくように、集まることがある。 だからこそ、考えを急いではならない。思考が短絡的にならないためにも。  意識の空間は捉えようがない。 少なくとも2次元で全てを表せるはずがない。 言葉や記号は紙

          著作物は排泄物、尻を拭って解散でOK