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次の時代を創る~更年期についてのインタビュー#3 井筒祥子さん

時代を創る方々に更年期のインタビューをしていますが、今回はその第3弾です。
女性のキャリア支援で数多くの実績を有する株式会社キャリア・マムCOOの井筒祥子さんに更年期やご夫婦についてインタビューをいたしました。

原因不明の不調に長く悩まされながら

高本:今日はありがとうございます。井筒さんは更年期にまつわる心身の不調はどのようなことがありましたか?

‐更年期のせいなのか、ストレスのせいだったのかよくわからないのですが、頭痛・肩こり・ドライアイなど不定愁訴のような症状が色々あって、けっこう長い間不調に悩まされていました。去年位からは、ホットフラッシュのような症状が出てきたりしましたが、全般的にいわゆる「更年期」というような症状は割と軽かったと思います。月経異常も世間で聞くようなひどい状態にはならずに済みました。

高本:女性特有の不調と闘いながらお仕事でパフォーマンスを維持するためにやっていたことはどのようなことがありますか?

特に頭痛がひどかったので、脳外科や頭痛外来など色々病院にいっていくつも検査をしましたが、いずれも異常なしだと言われたので、鎮痛剤を飲んでおさえていました。今はもう頭痛の予兆が分かるようになったりして、上手に鎮痛剤を使いこなせるようになりました。また、肩こりや腰痛は整体にいったり…。運動不足とも言われたのでヨガに通ったりウォーキングなどもしていました。

高本:睡眠の面では何か自覚症状はありませんでしたか?

‐もともと睡眠時間は短い方だったのですが、去年の秋くらいから寝付けない、夜中に何度も目が覚めるというような状況が増えてしまい、アプリで眠りの深さをはかってみたところ、眠りが浅く質も悪いのか、体調にも出ていました。ただ、ここ最近は在宅時間が増えたので、以前よりは睡眠時間はを確保しやすくなりました

高本:在宅が何か良い影響をもたらしたと思いますか?

‐在宅では家族がみんないると逆にストレスに感じたり、家族も増えてしんどかったりしますが(笑)。家族が外に行っている時は、1人の時間も持てるので、そういった意味では精神的に良い気がします。

自分の体の不調については自ら話をする

高本:体調が悪くなったときはご家族に話されていますか?

‐私はわりと体調に出た時は周りに伝える方なので、ホットフラッシュが出たりしても「あ、熱くなってきた」などと家族には伝えます。家族は「あ、そう」という感じで娘などは「またお母さんかまってちゃんになってる!」みたいに軽くあしらわれたりします…。

高本:キャリア・マムでは女性のスタッフが割といらっしゃるかと思うのですが、そういった方たちが更年期になった場合の良いアドバイスなどありますか?

‐職場の女性は私と同年代が多いので、案外更年期についても話題になるんです。最初は「どこまで言ったら良いのかな?」といった雰囲気があったのですが、そういった時に自分から率先して不調について話をすると周りも話をしだすようになったりします。私は雇用機会均等法世代の人間なので、周りには「自分は男性と対等でいたい」と思い無理してがんばる女性が多かったのですが、今までは言えなかったデリケートな話も誰かが口火を切ると「実は私も…」っていいやすいのかな、と感じます。今は職場では案外色んな情報交換が行われたりしていて、こんなのが良かったよ、とかすすめあったりしています。

女性特有の不調については男性に「知ってもらう」ことが大事

高本:井筒さんにはwakarimiを使っていただいきましたが、どうでしたか?

‐更年期については日ごろから結構オープンに伝えている方だったので、パートナーは分かっているものだと思っていたのですが、wakarimiの中の更年期の記事や説明で初めて知ったことも結構多かったみたいです。なので、利用してからは、パートナーの気遣いが、こころなしかよくなった気がします。女性特有の不調については、「男性が知らないだけ」のことがとても多いので、やはり男性にも「知ってもらう」ということは大切なのだと思います。女性が「体調が悪い」と率直に伝えれば、特に結婚している男性は理解してくれると思うので、それをきちんと伝えられる文化にしていかなくてはいけないのかなと思いました。また、更年期の不調についても職場での配慮も必要だと思いました。
メディアでは「男性が女性の気持ちを分かっていない」と良く取り上げられたりしてますが、男性が見るようなメディアに、こういったwakarimi含めた女性特有の不調の情報やサービスが取り上げられたらもっと理解が深まって良いんじゃないかなって思います。あと、男性がこういう女性の不調を知ってて、男性の方からこういうサービスを使おうって声をかけてくれると女性も使いやすいのではないかと思います。パートナーときちんとコミュニケーションをとれると、女性も精神的に安定するので、仕事にもよい影響があるんだろうなって個人的には思ったりします。

夫婦円満の秘訣は「自己主張のバランス」と「パートナーへの尊重」の気持ち

高本:ご夫婦お二人ともにインタビューさせていただいて、とっても素敵だなって思ったのですが、こうやってバリバリ女性が働きつつ夫婦で仲が良い理由って何だと思いますか?

‐一見パートナーを支えていそうで、でも女性も自分のやりたいこともきちんとやれるっていうところが夫婦円満の秘訣かなと思います。ただ、いいたいことややりたいことは伝えるけれど、自己主張するだけでなくパートナーを尊重したり、尊敬したりという部分を持つのも大切だと思います。
うちのパートナーは実は高校の時の同級生だったのです。当時から付き合ってたわけではないのですが、青春時代のお互いの姿を知っているから、遠慮しないような気楽さがあったりするのも今でも友達同士のような感じでいられる一因かと思います。

高本:ありがとうございました!

これまでインタビューをさせていただいた方々は、本当にバリバリ働きつつも実は体の不調と何等か向き合いながら仕事をされているというのが印象的でした。そして、皆様おっしゃるのが「具体的にきちんと不調を周りに伝えること」。我慢しすぎることは本当によくないのだと思いました。なんとなく更年期の不調は「伝えずらい」という印象がまだまだ世の中にあるのですが、このように世の中を変えていく方は率先して「ちょっと言いにくい」と他の人が感じることを「伝える力」があるのだということを感じました。

実は井筒さんには本当の初期の段階でwakarimiをご利用いただいて、色々とご助言をいただきました。その結果、コンテンツの見せ方を変えたりして、ぐっと使いやすくなった経緯があります。本当にありがとうございました。

プロフィール

株式会社 キャリア・マム 取締役COO 井筒祥子

新卒で入った総合商社で、2度目の育児休業中に、代表の堤と出会い、
株式会社キャリア・マム設立時に創業メンバーとして経営に参画。

前職での経験や女性らしい観点を活かし、多数の商品開発や
サービス調査等に携わるかたわら、キャリアカウンセラーとして、
多数の女性のキャリア相談にも対応。

また、ライフスタイルにとらわれずに働けるチーム型在宅ワークスタイルを20年前から推進しており、地方自治体のプログラムも運営。
年間のべ1万人以上の主婦層がリモートワークで働いている。

2015年度~東京都インキュベーション支援事業(女性部門)を運営し、女性起業家200名超を輩出する事業に育成。

本社多摩市の商業施設「ココリア多摩センター」にて
『おしごとカフェ』、保育室のあるしごと場『コワーキングCoCoプレイス』の企画・運営中。コワーキング会員&保育ともに、会員募集中です!

写真はコワーキングスペース▼

コワーキングスペース

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女性の再就業やスキルアップの向上のための学習支援のため
IBM 発の社会貢献プログラム「SkillsBuild」に、運営パートナーとして連携し無償でプログラムを提供


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