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私の愛する「日本映画」「日本のアニメ」「テレビドラマ」。

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私のスキな日本映画、日本のアニメ、日本のテレビドラマをご紹介いたします。かなりマニアックです。
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2023年1月の記事一覧

栄光と転落の人生 ─小池一夫劇場─(改訂版)

■わたしの原点 かつて『子連れ狼』で一世を風靡した劇画原作者の小池一夫は、人生の最盛期には、アラブの王族も顔負けするような贅沢三昧の生活を送っていたが、最期は入院費を知人から借りたまま返済することなく旅立っていったという。 最晩年は、これがあのキャラクター論の小池一夫が書いた原作かと呆れるばかりの駄作を連発した。 最盛期の小池一夫は日本一気前のいい奢り魔であったが、最晩年に近づくにしたがって金に汚くなった。 人間、誰しも完全に想いどおりに生きるなんて芸当は不可能である

子供らしさと大人らしさ/長屋紳士録

noteを始めて3ケ月がたち、 この投稿でようやく20記事目です。 始めたときは「まずは100回の投稿だな」なんて浮かれたことを考えていましたが、100なんてまだ果てしないですね。 毎日は書けないけれど、「何かを書きたい」「何を書こうかな」と常に考える様にはなったこの3ケ月。それだけでも進歩かな。 ただ、そんな私の拙い記事を見てくださる方がいることがとても嬉しいし励みになります。ありがとうございます! これからも大事に書いていこうと思います。 さて、 最近は、小津安二郎監

噂のカルト映画、橋本忍監督「幻の湖」を、生まれて初めて観た。「闇鍋のような映画」

■女性の愛犬家を怒らせてはいけない ■マラソン(長距離走)はとっても辛い ■琵琶湖付近の雄琴にはコスプレ・トルコ風呂があった 以上の3つのことは、わかりました。 ◆◇◆ 約3時間もある大作であるが、途中で30分ほど寝てしまった ので、ヒロインの愛犬が殺されるシーンは観ていない。 時間を飛び回るシナリオの構成がぶっ飛んでいます。 (1)現在のトルコ風呂。 (2)戦国時代。(小学生ぐらいの万福丸という子供が串刺しになっているのを見て、「これこそ、本当の串刺しやな

あぁぁ・・・かわぐちかいじ「沈黙の艦隊」が実写映画化。主演は、大沢たかお。う〜ん…。原作を破壊しなければよいが・・・。

Amazonプライムビデオが25日、都内で新年発表会を開き、大沢たかお(53)が主演、プロデューサーを務める映画「沈黙の艦隊」(吉野耕平監督、9月29日公開)の制作を発表した。 同社の劇場版映画の制作は、日本国内で映像制作を開始して5年で初めて。かわぐちかいじ氏が、1988年(昭63)から96年まで漫画誌「モーニング」に連載した同名漫画が原作で、日本で初めて海上自衛隊・潜水艦部隊の協力を得て実際の潜水艦を使用して撮影している。大沢は「実写化は不可能というスケールの壮大な話。

新たなオタク向けムック本、「僕らを育てた監督のすごい人・満田かずほ(上)」が、発売されました!

このシリーズ、オタクとして勉強になります。佐川和夫、池谷仙克、辻真先などなど。1650円也。 さて、「怪奇大作戦」の『狂鬼人間』について、語ってくれるかしら・・・無理だろうなあ・・・。

XBOXを持っている人は、「AS DUSK FALLS」をプレイしよう! このゲーム、なかなかの良作。面白かった!

まるで、良質の映画をみているようなシナリオの巧さ。演出の巧さ、調べてみると、制作にテレビや映画の制作スタッフも参加しているらしい。 物語は1998年5月29日,アリゾナ州,ルート66(西海岸へ向かって急速に拡大,発展していったアメリカ近代史を象徴する旧国道)沿いのとある町から始まる。  主人公の1人,ヴィンスは航空機の整備士だったが,ある理由から職を追われ,それまで暮らしていたサクラメントから妻の実家があるセントルイスへと車を走らせている。かつて彼の先祖が西を目指したであろ

NHK・Eテレ。1月23日、夜の22時50分〜。「小林信彦&細野晴臣が日本の喜劇を語る」これは必見である。

細野晴臣×作家・小林信彦。NHK Eテレ『スイッチインタビュー「細野晴臣×小林信彦」EP1』は1月23日(月)放送。 実はお笑いが大好きという細野晴臣が会いたいと願ったのが、「オヨヨシリーズ」で知られる作家・小林信彦。「夢であいましょう」などバラエティ番組の裏方をつとめながら、渥美清、坂本九らと「日本のコメディ」を作り上げた小林。日本喜劇の生き字引による貴重な証言を、秘蔵映像満載で紹介。 https://natalie.mu/music/gallery/news/5083

黒澤明監督「椿三十郎」を鑑賞。『若大将』+『東宝特撮』=豪華なキャスト!脚本の練り込みが、これまた凄い!

黒澤明の「用心棒」がヒットしたので、東宝サイドから、「三十郎もので続編を、ぜひ」ということで、山本周五郎の「日日平安」をベースに、ウェルメイドなコメディー時代劇をつくりあげた。 約1時間30分」。この短さが、娯楽映画として「ちょうど良い長さ」となっており、ラストの「アノ有名なシーン」で、ぱっと終わる。非常に心地よい終わり方である。 最近は日本映画も上映時間3時間なんてのもザラだが。劇場でトイレに行くのを我慢するのには、1時間30分〜1時間45分ぐらいの長さがちょうど良いとおも

三船敏郎が「藤岡弘、」にしか見えない。東宝映画『ゲンと不動明王』を観る。

これは、隠れた傑作ではないか! 小学校で映画鑑賞会でもやるなら、これがいいだろう。もしかして、名作『穢れなき悪戯』の仏教版かと思ったが、それより明るく元気でほのぼのとコミカルでとっつきやすい。 妻に先立たれた?2人の子持ち貧乏住職(千秋実)のところに新しい奥さんがやってくる。そして、この新しい奥さんは事情があって気難しく、男の子はいらないときた。そのため、わんぱく坊主のゲンは大好きなお父さんと妹イズミと離れ離れで暮らすことになるのだ…。 まあ、とにかくイズミが最高。幼い

黒澤明監督「隠し砦の三悪人」を鑑賞。二回目の鑑賞だが、いろんな発見が!

千秋実。 相変わらず面白すぎる。 「七人の侍」もよかったし、加藤泰監督「真田風雲録」の「かっこよく死にたい!」と願いながら、ムチャクチャかっこ悪く死んでいく真田幸村とか。この人しか演じられないんじゃなかろうか。 藤原、千秋の小汚い百姓な感じとか、敏郞の刀振り上げながらの乗馬とか、城の階段とか凄くリアル。。そこに火祭りのいかにもアキラが好きそうなケチャっぽい音とか、上原美佐の短パン姿とか、人買いから買い取った娘のイモな顔とか、ちょっと歪な部分も盛り込んであって。ほんとちょっと

成瀬巳喜男監督「流れる」を鑑賞。超実力派の女優がズラリ競演。幸田露伴の娘が書いた小説の映画化だが、エンターテインメントとして軽快で面白い!女優たちが、ぶつかりあう傑作だ。

職業相談所から、芸者の置屋に、おとなしい中年女性の田中絹代が女中として派遣されてきた。 山田五十鈴「名前は、なんてぇんだい?」 田中絹代「梨の花と書いて、リカといいます」 高峰秀子「なんだか、異人さんみたいだねえ」 山田五十鈴「ええい、ややこしいから、お春でいいだろ」 田中絹代「はい。けっこうでございます」 ええのんか!そんなんで、ええのんか!名前を勝手に変えてええのんか? 刑務所では、名前は葬られ、全員、番号で呼ばれるが・・・なんだか、そういう奴隷制度的なものを感じまし

アマプラで、東宝のモビルスーツ映画「ガンヘッド」を観たのだが・・・。

う〜ん。はじめて観たのですが・・・モビルスーツ映画というので、てっきり、モビルスーツ同士が戦う映画だと思ったのですが・・・。 ひたすら、閉じ込められたところから「なんとか逃げようとする」映画でありました。これには失望しました。 せっかく、マクロスの河森 正治さんが素晴らしいメカニカルデザインを描いたのに…。 ◆◇◆ 役者の演技力と、そもそも監督の演出が合わさって、台詞が聞き取りづらいストーリーが分かりにくい…。 しかし序盤から割とポンポンテンポ良く死んで進むので意外とス

松林宗恵監督「世界大戦争」を鑑賞。幸せに暮らす庶民の生活と、軍人&政治家のアタフタする様子を交互に描いたシナリオの構成が巧みだ。

やたらと「軍事予算」だけを激増させようとする自民公明維新のクソ政治家どもに、ぜひ、見せたい。自民党のダメ総理・岸田首相なんか、100回鑑賞して、感想文を国民に発表すべきだ。 ◆◇◆ 「連合艦隊」などを手掛けた松林宗恵監督と“特撮の神様”円谷英二特技監督の初顔合わせで、世界核戦争による人類滅亡を市井の人々の視点から描いた人間ドラマ大作。 舞台は東西冷戦の真っ只中。ふとしたことをきっかけに両陣営の間に緊張が走り、一触即発の事態となります。核戦争による人類滅亡へのカウントダウ

黒澤明監督「悪い奴ほどよく眠る」を観る。なんという終わり方。いつの時代も、<上級国民>だけ生き残り、下級国民は詰め腹を切らされる。。。

藤原鎌足さん、ええ演技しはるなぁ・・・。 ◆◇◆ とある公団の副総裁・岩渕の娘である佳子(香川京子)と、岩渕の秘書である西(三船敏郎)の結婚式が執り行われるが、そこにその公団の汚職疑惑を嗅ぎつけた記者の集団が押し寄せてくる。そんな中でも粛々と式は行われるが、ケーキ入刀用で使用するケーキが何者かの手によって公団のビルの形にすり替えられており、そのビルの窓に薔薇の花が突き刺さっていた。その窓は、数年前役員に追い詰められ自殺した古谷という男が飛び降りた場所で、事情を知る者は愕然