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始まらず終らない夢

ドアのむこうで待っていたのは
懐かしい顔だった

インターホンの音で
起こされた僕は
酷い顔していたと思う 

夕方になんだか疲れて
眠ってしまっていた

夢は見なかったから
これが夢なんだろう

大きくて綺麗な瞳はいつも
僕の心の波を止めて
鏡のような水盤を作る

底はどこまでも深く
わずかな光をとらえて舞う

舞っているのは
光なのか深淵なのか
僕なのか君なのか

見なかった
夢なのか

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