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情けない男の詩#2

君が時間を気にして
時計を見るたびに

僕は息を吸い込んで
次の話題を探した

五秒も沈黙が続けば
そのきっかけで君が
帰ってしまうと思うと

焦った僕は「うん」としか
返事が出来ない質問をくり返して

万華鏡の中に
色のない欠片ばかり投げ込んだ

覗き込んだ君の
愛想笑いが混ざって

不細工な模様が
僕の白いシャツを染める

僕は星も月もない夜が
苦手だったんだ

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