雑木林に吹く風
雑木林の中を歩けば
暑い日差しは縦に横に縫い込まれ
柔らかくなって足元を照らす
そんな中で
特別な風が吹いているのだろう
手に持って小刻みに揺らすように
若葉が震えている場所がある
もしも
足元に転がっている小枝を拾って
その風に吹かれて・・・・
異次元の世界に迷い込み
仲間と出会い魔物を倒し
光の剣を手に入れ魔王を倒し
その世界を救って元の世界に戻っても
一秒しか経っていなくて
なんの記憶も残ってないなら
僕はそのまま雑木林を抜けて
家に帰って汗を拭くだけ
そして僕は小枝を拾わなかったけど
その記憶は定かではない