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雨雲

夜中に辺りを濡らした雨雲は
朝には何処かの街に消えた

ほんの少しの乾いた道を
選んで歩いても
すぐに行止ってしまう

回り道と小さなジャンプで
なんとかたどり着いても
帰りもそうとは限らない

話しかけたいと思いながら
話しかけられずにいるうちに
何度も話しかけられて

いつものように後手後手後手
いつまでたっても聞きたいことを
聞けないでいる

雨雲はいつも知らん顔で通り過ぎて
足跡はいつもきれいになくなる

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