『14歳からの哲学入門』を読みました

飲茶さんの作品になります。あと私は14歳ではありません、上か下かは自明だと思うので言わないでおきます。

最近、Twitterで特に哲学的なことについて言及することが多かったと思うのですが、その原因はこちらになります(笑)

一言でこの本について紹介するのであれば『傑作』に尽きると思います。今まで多くの哲学系の本を読んできた、勿論、所謂『哲学書』そのものも何冊か読んできたと思います…『死に至る病』とか『ツァラトゥストラはかく語りき』とか『国家』とかってそうですよね()

ですが、この本ほど単純明快であり楽しく哲学史について学べるものは無いと思います。そもそも哲学書に楽しい物はほとんどないと思いますが(私は死に至る病くらいしか無い)、この本は本当にすごいと思います。

あまり悪い言い方をしたいわけではありませんが、私はこの手の本は何冊か読んできました。まぁ、故にまだ読んだことのないデカルトであったり、ヘーゲルであったりについて語ることが出来るのですが…それでもここの哲学についてそれなりに理解することは出来るのですが、どうにも流れとして掴むことが出来ていませんでした。「この人の哲学は面白い」「この人の哲学の始まりはこの考え」というシャボン玉の様な個々の物について語ることは出来るのですが、そこから連結して、「この人間のこういう考えが過去にあって、それに対応する形でこの考えが生まれた」みたいな物については、正直そこまで分かってませんでした。所詮は『ソクラテス、プラトン、アリストテレス』みたいな感じで…

この本は6章構成になっています。まず哲学の基本理念的な物について分かってもらうために例として『ニーチェ』を紹介する。ここまでは私は普通の哲学の本と同じだと思ってました。しかしここからがすごい。

2章は合理主義哲学、3章は実存主義哲学、4章は構造主義哲学、5章がポスト構造主義哲学で、6章は著者の考えるこれからの哲学になります。この流れがこの本ではとても掴みやすい。

正直、私がそこまで勉強していなかったと言われればそこまでだと思いますが、この本はこの哲学史の流れを認識するのにとても活躍すると思います。繰り返し言うようですが正直、個人的には今まで読んできたものの中で群を抜いていると思います。各章での哲学者の紹介は勿論、章と章の間の繋ぎ(主義思想の移り変わり)がとても分かり易かったです。

皆様も是非、この本を読んで、哲学に興味を持ってもらえると嬉しいです。この本は流れが分かり易いというだけではなく、哲学を知らない人間にもその哲学がそれぞれ分かりやすく解説されているので。

ということで、今回はこの辺りで。ご清覧ありがとうございました。

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