私、丈夫だから。とその人は微笑んだ
「私、丈夫だから」とその人はテレビの中で微笑んだ。
2021年1月。都内では重症コロナ患者数が減らずに、医療が逼迫していた。
コロナ患者受け入れ病院では、新型コロナの患者対応のために、看護師の数を増やさなければならない。
ニュース番組の中で、病院スタッフが、休職、引退などした看護師リストを前に「とにかく一人づつあたるしかありません」と話していた。
コロナ病棟の看護師さんといえばフェイスガード、マスク、防護服を着けた重装備で、細心の注意をはかりながら、感染者の看護にあたる姿