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偏差値じゃ親子ともにがんばれない

 学校の宿題をやりたくない息子ですが、自分から行くと言った進学塾の勉強だけは細々と続けています。(細々とです、あくまでも)
 塾からは、小4生はまず勉強の習慣をつけることを第一に取り組んでくださいと言われているものの、やったりやらなかったり、一進一退の毎日が続いています。
 とはいえ、成績が悪ければクラスが変わったりと否が応でも成績と対峙しなくてはなりません。まだ勉強習慣もできていないし、テスト前の対策もほとんどしていないのに偏差値に一喜一憂していては親子ともにメンタルやられてしまいます。

偏差値って何だ?

 今回はできなかった・・・と落ち込んでいても、みんな同じようにできなければ偏差値は変わらないし、今回は全部解けた!と喜んでいても、みんなが同じようにできていればケアレスミス1つでガクッと下がります。
 やったことと結果が必ずしも一致しないということも息子のやる気に影響しそうです。
 最終学年であればゴールである入試を想定して偏差値で戦略を立てることは有用だと思いますが、小4段階での偏差値が意味するものは何なのでしょうか。「自分がこの集団の中でどのくらいの位置にいるか」の相対評価であって自分軸ではないのです。
 塾長からは「今の偏差値と入試の偏差値に関係性は全くありません」的なことも言われました。結局のところ、今の勉強方法で相対的に見て塾のペースについていけているかどうか、くらいの目安にしかならないのではと思います。
 本当はテスト前の家庭学習の取り組み状況とか、テストの時に集中してできたかとか、そういうことを評価して習慣化と動機付けにつなげていきたいけれど、成績表にはそんなデータはありません。
 息子はというと、成績表よりもクラス分け表の方が気になるようで、せっかく計算問題でミスが減ったとか、正答率が低い問題でも正解できてるよというところを成績表をみながら説明しても興味がないようです。
 私の言葉だけでは視覚優位な息子には響かない。右から左。だったら可視化してみようとチャレンジしてみました。

数値化できること

 成績表のデータをもとに自分軸で見て数値化できるものがないか考えてみました。できれば今後は実際のデータを使って受験勉強に伴走するツールとしていきたいのでデータの入力が簡単にできることも重要です。
 菊池 洋匡先生の
 「小学生の勉強は習慣が9割」
 「小学生の子が勉強にハマる方法」
 西村 則康先生の
 「共働きだからできる中学受験必勝法!」
  中学受験情報局 『かしこい塾の使い方』
を参考にしながら4つの指標を決めました。
 ポイントは「これを見たら何かしら褒めるポイントを見つけられる」ということです。

集中力

 そもそもテストを最後まで集中して取り組めない・・・途中であきたり、宇宙と交信してしまい、気がついたら5分前。ということがあったので、テストを最後までやりきる力として設定しました。
  解いた問題数 / 全問題数
と、とても単純ですが、全部埋めることすらできないこともあるので、100%達成がほぼ確実になるまでは有効な指標と考えています。
 達成しやすいので褒める用の指標かもしれません。

得点力

 これは単純にどれだけ得点できたかの指標です。算国と理社で総点が異なるため、簡単に比較できるように比率で設定しました。
  正答問題数 / 全問題数
 150点満点って感覚的につかみにくく、いつも暗算していたのを数値化した感じです。

基礎問題の得点力

 正答率の見方として、(100 - 目指す偏差値)< 正答率 となる問題の取りこぼしがないか確認するようにとのアドバイスがあったので、この数値を使い、漏れなく正答できているかの数値にしました。
  正答問題数 / 正答したい正答率の問題数
 計算問題や漢字など正答率が高い問題でミスが出ると数値が下がります。

問題種類毎の得点力

 今後、単元別に苦手と不得意が出ることを見越して、単元や問題の種類で得点力を出すようにしました。問題種類の設定がデータ入力時に必要になり、やり切れるか難しそうですが、おおざっぱでも傾向がつかめればいいやということで設定しました。
  問題種類毎の 正答問題数 / 全問題数
 母の目論見としては漢字練習が嫌いな息子に漢字の得点力の低さをアピールできたらなぁという狙いがあります。やれば確実に成果に結びつくものに対する動機付けができればいいのですが、そうは問屋が・・・ですかね。

仕上げはゲーミフィケーション

 サンプルデータを作り、Tableauに取り込み、息子でもわかりやすいように棒グラフをメインに使って表現していきます。
 指標の推移や実際の得点表など、必要なものは入れたものの、ん~、イマイチいけてない。
 そう、最後は息子が「何これ、面白い~」と感じてもらえる設定が必要なのです。楽しくなければ行動につながらない、続かない。
 菊池先生の本にあったゲーミフィケーションを参考に指標をそれぞれゲームっぽくなるように表現を変えてみます。
  集中力 → 持久力
  得点力 → 攻撃力
  基礎問題の得点力 → 防御力
  問題種類毎の得点力 → 得意技
 そして、防御力の算出に使う目指す偏差値は「敵レベル」とし、強くなるために必ず倒さなくてはいけない敵として設定しました。
 スライムレベルの問題は瞬殺しろ!というメッセージです。
 指標を戦闘能力、テストの記録を戦歴にして全体のタイトルを戦闘記録としました。算国理社と教科名はでているものの、最初に比べたらゲームっぽくできたかなと思っています。

反応は?

 Tableau Publicに公開後、息子に見せてみました。
 ただのグラフではなく、インタラクティブに動作するのもTableauの良いところです。それぞれの教科別に指標を表示したり、得意技がバブルチャートで表示されたりと動きがあるので興味を持ってもらえました。
 「攻撃力って何だよ~」「防御力ってどういうこと?」と数字についての質問も出たのでしめしめです。
 可視化とあわせて息子のデータリテラシー向上にも使おうという目論見、大成功。今はサンプルデータなので、今後は実際の成績で作ってみる予定です。できればデータの入力~可視化まで自動化したいけど、自宅環境では難しいかな・・・
 あと2年続く受験勉強、データも活用しながら親子で明るく楽しく取り組めるよう工夫していきたいです。
 

Tableau Public

受験勉強応援_成績表#DATASaberBridge | Tableau Public


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