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【注釈2020*vol.18】禁煙5年

父は76歳で死んだ。胃がんで入院中、たばこを吸いたいとずっと言っていた。昭和は男の8割が喫煙者。ボクも18歳から吸った▼平成に入ると害悪とされ、吸う場所は次第になくなった。「吸いたい時に吸えないと意味がない」。ある朝、突然やめると決めた。34年間に35万本以上のヘビースモーカーは禁煙外来をたよらず、一人ぼっちで戦った。イライラが続き、たばこに火をつける夢で起きた。日記には「吸うとおいしいだろうな」▼それがきょう禁煙から5年。マラソン大会に出るほど体力に自信もついた。もがき苦しんだ分、喫煙者に厳しく当たってしまう。いま、「3密」で閉じる喫煙所もある。やめどきと思う。やめると食事はおいしく楽しい。(2020/03/30記)