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本と読書

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2021年6月の記事一覧

「海が見える家」「海が見える家 それから」感想

2020年に読んだ本の中で一番好きです。 就職してすぐにリタイアして東京から南房総の田舎町に移り住んだ青年が土地の人たちと打ち解けながら生き方を見つめ直していく成長物語。 と言ってしまうとなんか地味な感じに見えるけど、おもしろくてぐいぐい引き込まれてしまった。 企業に与して労働を賃金に変えるだけだけが「働くこと」ではないのだなと気づかされました。 普段はあまり考えないけど、「やったことないことはできない」じゃなくて「調べてやれるようになる」ことが楽しいし重要なのだという。 サ

読書

「瞑想」の記事でストレス解消についてふれましたが、最近(2021年6月現在)は専ら本とビーチコーミングです。 といってもまだ後者は難しいので、家で読書に没頭するのが至福の時間です。 お勧めの本をレビューしてくれるBookTuberというものを最近知りました。 TBR(To Be Read)はこれから読む本、Book Haulは購入本の紹介、とかの用語も知ることができました。 中でも印象深いのが「Bookish Hangover」という用語で、「本の二日酔い」という意味らしい

「彼女は頭が悪いから」感想

読後感が苦々しい。そして怖い。 東大生強制わいせつ事件をモデルにした小説。 加害者は東大生と東大大学院生5人の男子学生。 逮捕者が出て事件が報じられると「東大生と親密になりたい勘違い女が優秀な東大生の将来を台無しにした」と被害者側の女子大生がネットバッシングに遭うという…… で、さらにその後バッシングした側が批判されたという。 私はこの事件をあまり知らなくてネットニュースで少し読んだ程度だったけど、実際その一連の現象が起きたであろうことは容易に想像できる。 ネットユーザーであ