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エンビプロHD 22年通期決算 会社予想達成 23年度は減収減益予想

エンビプロHD(5698)が、2022年6月期の決算を発表しています。

22年度の通期決算

売上高は、57,319百万円(予想57,000百万円)でした。
営業利益は、3,343百万円(予想2,870百万円)でした。
どちらも業績予想を達成しました。

エンビプロHDは廃棄物を収集し、鉄くずなどに分別加工し販売している会社です。脱炭素に関連したリサイクル資源需要の高まりに加えて、コロナ以降の経済再開に伴う需要の増加や、ロシア・ウクライナ戦争による資源価格上昇の恩恵を受けています。

事業内容

事業内容は主に3つで、資源循環事業、グローバルトレーディング事業、リチウムイオン電池リサイクル事業に分かれています。

資源循環事業は、廃棄物をリサイクルしリユースする事業です。
売上高、は20,397百万円(前年度比+43.5%)でした。
セグメント利益は、2,752百万円(前年度比+32.3%)でした。

増収増益となった理由は、資源価格の上昇と選別技術による収益性の向上です。また大型解体案件からの鉄スクラップ取引量の増加もありました。

グローバルトレーディング事業は、リサイクルした資源や製品を国内外へ販売する事業です。
売上高、は42,989百万円(前年度比+38.5%)でした。
セグメント利益は、1,147百万円(前年度比+61.2%)でした。

海外情勢の変化により、金属スクラップの国内外の需給は不安定になりました。また配船難による海上運賃高騰の影響もありました。結果、取引量は減少しました。しかし、価格変動を活用した販売と円安による効果が大きく、増収増益となりました。

リチウムイオン電池リサイクル事業は、廃電池からリサイクル資源を生成する事業です。
売上高、は1,347百万円(前年度比+277.8%)でした。
セグメント利益は、478百万円(前年度は▲80百万円)でした。

大手メーカーからの廃電池の処理受託による取扱量増加がありました。
また、銅、アルミ、ニッケル、コバルトの価格上昇の恩恵を受け増した。
結果、増収増益(黒字転換)となりました。

23年度の業績予想

売上高予想は、55,000百万円(前年度比▲4.0%)です。
営業利益予想は、2,500百万円(前年度比▲25.2%)です。
為替前提は、125円/USDです。

資源価格の前提条件は以下の通りです。

  • 鉄スクラップ 45,000円/t

  • 電気銅 1,050円/kg

  • 金 7,000円/g

  • 銀 85,000円/kg

  • ニッケル 2,650円/kg

  • コバルト 7,000円/kg

今後の投資戦略

エンビプロHDの決算から、今後の投資戦略を考えます。
結論を言うと、今すぐ投資したいとは思いません。

まず、23年度の業績予想の前提となった各資源の価格と、ドル円がとても参考になります。
これらの価格推移を見ていれば、自ずとエンビプロHDの業績も予想できます。
また、これから鉄スクラップ等の資源の需給がどちらに傾くかにも注目するべきです。
今は需給が逼迫していても、世界的な政策金利上昇による景気減速から来る需要の減少や、ロシア・ウクライナ戦争の終結等による供給の増加による資源価格の下落リスクはあります。
資源価格の推移や世界の情勢を見て、まだこの状況が続くかどうか見極めてながらエンビプロHDを買うかどうかを検討していきましょう。

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