作家・作品・メッセージ
スカイクロラに関する批評があるということが、タイムラインで流れてきて、読みに行ったら、とても素敵な文章であった。
鑑賞力の高い人は、素直に尊敬の念を覚える。
事前知識なしで、ここまで理解できる人は、極めて稀少な存在ではないか。
自分はたぶん、10回ぐらい観たし、批評やら感想やらも読み漁ったし、監督のメルマガも読み続け、お便りを出し、返事ももらいながら、どうにかこうにか、咀嚼していった。あと、絵コンテ本も買ったし、制作過程の解説本も買った。
そこまでやっても、よくわからなかったんだよなぁ。
そして、ある瞬間に、突如として「わかった」。
あの体験は、なかなか、忘れ難い体験だった。
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年間読書人さんの言う、作品に向き合って自分なりに答えを出しなさい、というメッセージには心の底から賛成だ。
そして、自分は、この作品は「自己受容」の話なんだ、と、思う。
それがなぜなのか、そしてそれはどういうこたなのかを、詳しく書こうとすると、とてつもなく長くなってしまうから、書かないけれども。
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伝えたいことがある。しかし、その難しさが、身に沁み過ぎるほどに、沁みている。そのうえで、なお、伝えようとした。
そういう作品だったのだと思う。
ふと思い出したんだけど、監督は、当時、メルマガで「本作における監督の分身は、誰でしょう」という謎かけをしていた。
もしタイムマシンがあれば、「水素ではありませんか」と、お便り投稿してみたい。