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[みらいけんアドベント参加 12/1] ゴトーラボ×プロジェクト×トライアド

こんにちは。みらいけんアドベントカレンダー2022、トップバッターを仰せつかりました、後藤洋平と申します。みらいけん主催の正樹さんと同じ苗字ですが、兄弟・親戚ではありません。
大学のOB・現役交流会で知り合って以来、なんとなく仲良くさせていただいており、みらいけん立ち上げの時にはお祝いにかけつけたり、自分が独立した際にはプレミアム会員として利用させて頂いたり、ワークショップ会を開いたり参加したり、ワイン会を主催したり参加したり、色々とやらせていただいてきました。
コロナ以降、あまり顔を出せなくなってしまったのですが、こうしてお声掛けいただけて嬉しい限りです。

さて、初めましての方もたくさんおられるかと思いますので、自己紹介から始めて、お題である「今年一年の変化や学び」「来年やりたいこと」について書かせていただきたいと思います。

自己紹介

プロジェクト進行支援を生業としていて、ゴトーラボという会社をやっています。令和元年5月10日(ゴトーの日)に創業し、現在、4期目です。
独立した直後は、果たしてほんとにやっていけるのかと思ってましたが、意外と楽しくやってます。
仕事はいくつかの系統に分かれていて、以下のようなことをやってきました。
①本を書く

②企業、ビジネススクール向けの研修やワークショップ

③プロジェクト伴走支援

ドローンを使った実証実験
ブロックチェーンを使った実証実験
大手企業のグローバルリーダー研修

④企業向けコンサルPrjへの参画

大手メーカーの新規事業開発プロセス再構築
デジタル広告企業の社員育成体系刷新
パーパス経営実現に向けたカルチャー変革

⑤自治体への支援(デジタル変革講座の運営)

あらためて並べてみると、なんだか脈絡がないですね。笑
まぁ、その時その時出会ったことに反応して、収益性と興味関心のバランスを見ながら、都度、やろうとと思ったことは、なんでもやってます。

そんなこんなな日々を暮らしながら、「自主独立って、なんだろう」ということをずっと考えてきました。そんななかで、こんなアウトプットも作ったのが夏頃だったでしょうか。いつかどこかで、なんらかの形で、もう少し世に出していきたいと思いつつ、仲間と少しだけ仕掛けも作ってはいるものの、色々とあってまだ寝かせていますが。


そんな私の、今年の一年

今年も色々ありました。ランキング形式でいってみましょうか。

6位 キックプ譜、500ユーザー突破
5位 一般向けの登壇機会が少し増えた
4位 自前の事務所を構えた
3位 家の住み替え(買い替え)
2位 ポッドキャストにハマる
1位 本の新作がでることに

ちょっとだけ説明しますと、キックプ譜とは、私が運営している、プ譜を書いたり共有したりできるSaaSです。プロモーションをまったくやってないのですが、日々じわじわとユーザー数が増えていて、植物を育てているような感覚を味わっています。いつか大きくビジネスにしたいけど、いまはまだまだ苗床です。
一般的向けの登壇機会とは、出版でお世話になった宣伝会議さんの公開講座や、翔泳社さんのプロモーションイベントに呼んで頂いて。もともと、企業内やビジネススクール内での登壇が主な活動範囲で、外部に広く、ということはほとんどなかったので、なかなか新鮮でした。プロジェクトリーダー養成講座は、集客は苦戦したものの、好評につき、早々に第二期が決まったと、ちょうど昨日、連絡がありました。こういうのは、嬉しいですね。
事務所と家の件では、「社会的信用の作り方」を学びました。サラリーマンだと、勤め先がそこをかなりのレベルで担保してくれるわけですが、よく知られているように、自営業者はそうはいきません。意外と語られてない実情を、我が身をもって体験したので、なかなか面白かったです。
ポッドキャストにハマった件は、まぁ、そのままなんですけど。小島秀夫のブレインストラクチャー、鈴木敏夫のジブリ汗まみれ、をよく聞いてます。
そして最後の一位が、本の新作の話。

昨年末頃にオファーをいただいて、半年近くかけて書いていました。これまでの本で、一番時間をかけたかもしれません。これで商業出版としては5冊目になります。
理由もわからず売れたり、売れる本を書こうとして空振りしたり、プロモーションに精を出してみたり、色んな体験を経て、出版業界の構造が、ようやく少しだけ、分かってきた気がしています。

内容的には、実は、かなりの意欲作です。
書きながら、ようやく自分が「プロジェクトマネジメント=管理」をやりたいのではないんだと、認識できたんです。や、まぁ、一番最初に書いた本でも、そんなことは言ってはいたんですけど。当時はやっぱり無知なところもあって。あの頃の初期衝動の、本当の意味が見えてきた、といいましょうか。

つまり、自分がやりたいのは「プロジェクト(=新価値創造)の本質的前進」なんだと、書き終わる頃に、はたと気づく瞬間があったのでした。
プロジェクトを「型」に押し込めようとする思想を、ぶっ壊したい。それが、自分のraison d'êtreだったんだ、と。
ウォーターフォールも、アジャイルも、コンカレントも、要するに「型」です。型があれば、確かに安心ですが、現実とは、型には絶対に、収まらないものなのです。型を「お約束ごと」として使えば、確かにある程度効率的にものごとは進みますが、そこには限界があります。
もう少し踏み込んでいえば、その取り組みをこれらの形式にピッタリ収めることができたとしたならば、むしろそれはルーチンワークではないのか、ということです。
こんなふうに考えているなかで、プロジェクトマネジメントやプロダクトマネジメントと呼ばれている概念の内実が、実はむしろルーチン的な、定型的なものではなかったのか、そんなふうに考えるようになったのでした。みんながプロジェクトマネジメントと呼んでいるものの本質とは、実は、ルーチンワークマネジメントだったのではないか。

本当にプロジェクトらしいプロジェクト=未知なる取り組みでは、型に嵌めること、型に嵌まることが、つい、ミスやリスクやコストの存在を否認し、安全安心や保身を優先することに繋がりかねません。
それはむしろ、自殺行為なのですけれども、しかし、ふと見渡してみると、保身でプロジェクトを「回して」いる人の、なんと多いことでしょうか。
本来、ルーチンでやれる程度のことを、わざわざややこしくしてみたり、決してルーチン的な発想では解決できないことを、型に嵌めようとして失敗したり。

こうした悲喜劇は、野生動物を飼い慣らそうとすることと、似ています。世界には、家畜化できる動物もいますが、そうでない動物もいます。
なんでこんなことを考えちゃうのかなとふと思ったら、幼少期の読書体験を思い出しました。M.クライトンの「ジュラシック・パーク」です。

この作品は、カオス理論を援用しながら、本来管理などできない生命を管理しようとする人間の愚行を描きます。あまりに面白く、共感し、シビれたのをよく覚えています。考えてみたら、小5あたりで、私の生きる方向性はこちらに向かい始めていたのかもしれません。

話が横道にそれてしまいました。そんな考えがあって、新作では「トライアド」という概念を提唱しています。最後の最後に滑り込みで書いたので、ほんのちょこっとだけですが。
限定先行公開させていただくと、こんな分類モデルを提唱しています。

便宜上、プロジェクト管理の「第四の型」と位置付けて書いてるんですが、私の中ではこれは「型ならぬ型」だと思っていて。その内実を詳細に理論化できているわけではなく、本書においてはコラムの中で、予告的に書くのが限界だったのですが。
詳細を語るのは、次回作への宿題です。

プロジェクトを、型に押し込んで管理しようという発想への絶望と怒りは、公私ともにいろんなことを体験するなかで、はっきりと、自分の中のテーマとして育ちつつあります。
混沌の時代を生き抜くためには、野性の思考こそが有効なんだと、そんな確信を深めています。
そういうことを言うと、お利口な人の一部は鬼の首でも取ったように「再現性」なんて言葉を持ち出して、あれやこれやと難癖をつけるのがトレンディだと思っているようですが、そこも含めて、ある程度、理論的に語り、説得していけるんじゃないかと思っています。

来年に向けて

というわけで、来年は「トライアド型プロジェクト進行」の理論を世に出したい、と、思っています。その手段も、内容も、全然まだまだ、これからなんですが。
やるんだ、やるんだと言いながら、虎視眈々とその機会を探していきたいなと思っています。

ビジネススクールからは来期のシラバス検討のなかで、「HUNTER×HUNTERを題材にして、プロジェクトについて、好き勝手喋ってよい」というお題をいただいたりしていて、その準備をするだけでも、なんだかとっても幸せな時間を過ごしていたりもします。

ビジネスは、受託型から自前事業型への転換を図っていきたいと思っています。多少の資金も投じて、現在、絶賛、仕込み中です。これがなかなか、本当に難しく、思った通りにいかないことばかりです。しかも、解くことのできない問いに、ずーっと、向き合い続けなければならない。

これが経営すなわち人を動かすこと、の、本質なのだろう、と、そんなことを思っています。
なんでわざわざやってるのかというと、おそらく一人でやる前提でできる経済の上限値に近づきつつあるかなと思っていて。いろんな活動基盤も整ってきたこともあり、仕掛けとか、仕組みとか、そういう領域に踏み出して、もう一歩、世間に打って出たいなと、そんなふうに考えている今日このごろです。

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