中堅技術者の離職が止まらない!建設業界が抱える人材不足の現実
私はゼネコンに勤めているが、最近特に感じるのは中堅社員の離職が止まらないことだ。特に、建築系の現場技術者においてこの傾向は顕著だ。会社として売り上げは順調に拡大し、受注も増加しているが、肝心の技術者が集まらない。中途採用を試みても即戦力として期待される人材はほとんど応募してこない。現場の人手不足は深刻で、10年以上の付き合いがある同僚が退職すると聞くたびに、次は自分もそうなるのではと不安に感じる。
中堅社員の苦労はよく分かる。若手の育成と現場の責任がのしかかる中で、ミドル層がどんどん空洞化していく。これがさらに悪循環を生んでいる。40代を過ぎても好調な転職市場を目にすると、自分も身を委ねたくなるのは無理もないだろう。
しかし、人材をマネジメントできない組織には大きな責任がある。人を大切にし、育てる体制を整えなければ、拡大はおろか足元を救われる危険がある。この問題は私たち業界全体が直面している課題であり、誰もが考え直さなければならない時が来ているのではないだろうか。