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センスとはなんなのか?

「売る」から、「売れる」へ。水野学のブランディングデザイン講義(誠文堂新光社)

「自分には関係がないから」といって、多くの人が遠ざけているセンスというものは、けっしてもって生まれた才能や、なんとなくの感性なんかじゃない。努力すれば、身につけられるものなんです。とにかく、デザインは「わかる人にだけわかるもの」じゃない。

仕事でデザイン案を見せても、意見を言う前に「私にはセンスがないので分かりませんが…」と、かならずと言っていいほどエクスキューズの言葉が入ります。

なんだか、意見を言ってはいけないことのように思っているんです。
これを「センスコンプレックス」「デザインコンプレックス」と読んでます。もう「デザインはわからない」では通用しない時代になりつつあります。

では、そもそもセンスとはなにか?

センスは「いい」「わるい」で語れるものではない。客観的に決められるものじゃない。

結論は、「センスとは、集積した知識をもとに最適化する能力である」

つまり、何かを決めたりするときに生まれもった才能を頼りにしているわけじゃなく、自分がそれまで蓄積してきた知識をもとに、最適化をはかってるんじゃないか、ということ。

具体的に、「あの人はおしゃれだ」といわれるようなひとはそもそもファッションについて豊富な知識をもっているんです。

それは育った環境が影響すると生まれつきに近くなる。
お父さんがすごく映画好きで、子どものころから映画ばかりを見て育ったら、当然、映画に関する知識が蓄積されます。まわりからは、「あの人は映画のセンスがいい」といわれる。

センスは後天的に伸ばせる能力である。
努力でセンスは磨けるし、美術やデザインも勉強すれば理解できるものである。勇気をもらう一冊になりました。

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