見出し画像

TOMOOマイブームから感じる、エンタメ音楽から「歌」への回帰

最近TOMOOさんの曲をよく聴いています。マイブームです。TOMOOさん、去年からちょくちょくお名前を聴くようになって、関ジャムで2023年の「プロが選ぶ年間マイベスト10曲」に選ばれたことで今年に入ってさらに注目が高まっていると感じます。TOMOOさんの曲をよく聴くようになった最近、私にとって音楽の重視ポイントが「歌」に戻ってきたと感じているので、今回はその変化について書こうと思います。


コロナ禍でKpopにハマる:総合エンタメとしての「観る」音楽

私は趣味でバンドのボーカルをやることもあるのですが、コロナが流行してからはバンド活動も全くできなくなり、バンド音楽を聴いても虚しくなるだけ…という時期を過ごしていました。
そんな時、NiziUが誕生したオーディション番組「虹プロジェクト」が流行り、私も虹プロジェクトを見る中で様々なKpop音楽に触れ、まんまとTWICEにハマりました。TWICEをきっかけにたくさんのKpopグループの楽曲を聴くようになったのですが、Kpopはまさに歌・ダンス・ビジュアル全ての要素を併せ持つ総合エンタメです。音楽を「聴く」のではなく「観る」ようになりました。
ちなみに私がKpopの中で一番好きな楽曲はTWICEのFeel Specialです。過去の記事でもFell Specialがいかに好きかを語りました。

ボカロ系譜音楽ブーム:音の動きとリズムで楽しむ超絶技巧のエンタメ

AdoやYOASOBIなど、ボカロP経験もある方が楽曲を作り、歌い手も顔を出さないケースが多い音楽を私は勝手に「ボカロ系譜音楽」と呼んでいます。もちろんYOASOBIのお二人は顔を出していますし、雑なくくり方で「全然違うぞ!」と思われる方がいましたらすみません…。ボカロというと昔は初音ミクを筆頭に一部のコアファンの中でのみ流行っていた印象ですが、ボカロ系譜音楽は今やメジャーシーンで大衆の支持を得ていると感じます。
ボカロPが作る音楽は、人間が歌えるかどうかはさておき、複雑な音の動きやリズムを駆使した超絶技巧が特徴です。音程は高めで乱高下もあり、歌詞もかなり詰まっていて早口な傾向がある印象です。そして、これは作るボカロPによって差はあるとは思いますが、歌詞の日本語を聞かせるというよりリズムを重視する傾向が強いと感じます。
リズムを重視しているので、歌詞というよりスキャット(「シャバダバ」のように意味を持たない音でメロディを歌うスタイル)に近いような印象を受ける楽曲もあります。Adoの「唱」の中にもほぼスキャットのようなパートがありますね。

個人的には「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ」もかなりリズム重視の歌詞になっていると思いました。「嘘っぱち」「一体全体」など、歌詞の中の「っ」が良いリズムを作っていますよね。

歌い手が顔を出さないことも多く、Kpopのようにダンスやビジュアル含めた総合エンタメ、という形にはなりませんが、ジェットコースターのような楽曲はそれだけでエンタメ性が高く、またアニメ主題歌に起用されることも多いので、アニメ×ボカロ系譜音楽として総合エンタメになっているともいえますね。

エンタメ音楽疲れからのTOMOOマイブーム:歌声と歌詞を噛みしめる

コロナ以降、私自身Kpopやボカロ系譜音楽を聴くことがかなり増えたのですが、これらの曲はエンタメ性が高いため、聴くのにも結構カロリーを使うなと思っています。3〜4年エンタメ性の高い音楽ばかり聴いてきたことで最近はエンタメ音楽疲れを起こしており、息切れ状態でした(じゃあそういう音楽を聴かなければ良いという話なのですが、他に聴きたい音楽もあまりなく…)。そんな時に出会ったのがTOMOOさんでした。
Kpopやボカロ系譜音楽はキーが高めの曲が多いのと対照的に、TOMOOさんは少し低めの音域で歌われるので、エンタメ音楽疲れしていた私の耳にはとても心地良い歌声で、生活の中でよく聴くようになりました。
お洒落なピアノのサウンドも特徴的です。TOMOOさん自身がブラックミュージックに影響を受けたとも話されていたので、ブラックミュージック的なお洒落さを随所に感じ、近年私が日常的によく聴いていた楽曲にはないテイストなのもあり、新鮮で心地良いです。
また、Kpopやボカロ系譜音楽では私はリズムを重視してあまり歌詞を聴いていなかったのですが、TOMOOさんの楽曲はどれも歌詞が秀逸で、久々にしっかり歌詞を噛みしめながら音楽を聴くようになりました。あいみょんさんの曲を最初に聴いた時のような「すごいシンガーソングライターが現れた…!」という感覚になりました。

私が好きなTOMOOさんの曲を3つ紹介して記事を終わりたいと思います。
一曲目は「Super Ball」です。
歌詞が良いのはもちろん、TOMOOさんもMVの中で街の中を歩いているのですが、この曲を頭の中に流しながら歩くとなんでも頑張れるような前向きな気持ちになります。

二曲目は「Ginger」です。
TOMOOさんが飼っている愛猫にインスピレーションを得て作った曲とのことで、猫のやんちゃな可愛らしさが曲に現れている、ご機嫌になれる曲です。サビの「Darling like a ginger cat」という歌詞の「like」と「cat」の語尾がほんの少しだけ上がる歌い方がとても格好よくて、頑張って真似したくなる一曲です。

三曲目が「オセロ」です。
前向きな曲調ではありますが、歌詞には「懲りない」「不穏な」というややネガティブな言葉も多く、上手くいかなくても踏ん張っていこう、というメッセージを曲全体から感じます。踏ん張りたい時に聞きたい一曲です。

TOMOOさんのライブ映像も公式であがっているのですが、ライブでのパフォーマンスも最高なのでいつかライブも観に行きたいです…

これからのTOMOOさんのご活躍も楽しみにしています!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?