【URコラム】死を意識する生
小学5年生の一月
今でも地面に叩き起こされたことを強烈に覚えている。二段ベッドに眠る兄弟を両親は抱え、揺れが収まった後、寝室用の小さなブラウン管をつけると早朝から緊急速報が鳴り響く。
何が起きたかわかならなかったが、それはしばらくしてやってきた転校生によって段々と理解できた。
淡路島出身の背の高い女の子。関西弁の訛りが強く、バスケをしていたその女の子は一見すごく強そうなのに、見せられた写真には亀裂の走った道路が写っている。世の中にこんなことが起きるんだと度肝を抜かされた。
彼