ひとりでは

昔、といっても学生の頃、自分は一人で生きていけると思っていた。
友だちがいなくても、そんなに寂しくなかったし、むしろワイワイやるのは好きではなかった。
しかし当然だが、それは間違っていた。
大人数が好きではなく、孤独を愛する人もいる。
それだって、たとえばペンで文字を書くときには、誰かが作ったペンを使っている。
ペンという発明さえ、何百年も前の人が開発して、多くの人が使い続けてきた結果なのだ。
iPhoneやAIよりもすごい革新が、ペンやノートの中にはある。
そう、人はひとりでは生きていけない。
そして、一人だと思っても、身近なモノや街にあるなにかにかかわる人の存在を想像したり、歴史をみてみたりするだけで、もう孤独とは無縁になる。
あの頃の自分に言いたい。もっと視野を広げてみてごらん、と。

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