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【日記】よつばに会いに

絶対に見にいこうと決めていた東京駅のよつばと!の新刊の広告を見て来た。
駅の柱にズラーっと並んでいるのだが、ウィンドウの中には本物の生原稿が一緒にディスプレイされているというファンにはたまらない企画。


よつばと!という作品は書き込みがものすごく細かくて、例えばよつばのおもちゃ箱(よつばこ)には何が入ってるかなーとか、お隣さんの家のキッチンには何があるのかなーとか、本編を楽しんだ後のお楽しみをくれる。

この漫画はいつか生原稿を見てみたいと、ずっと夢だった。

原稿から5センチの距離で覗き込んでみる。
黒い線の一本一本がこの線を描いた人の手の軌跡なんだと思うと、その迫力に息するのを忘れる思いだ。

なんどもホワイトを重ねた場をみると、試行錯誤した苦悩を垣間見てしまう。逆に風が吹くようにスパッと勢いが入っている線は気持ちよかっただろうなあと自分も爽快になる。

私は生原稿が大好きで、漫画家さんの生原稿を拝見できるとなるとつい出向いて行ってしまう。

何がそんなに好きなんだろうと考えてみると、やっぱり描くことで食べている人の仕事、本物が見られるからだと思う。
お金になる線って、ずーっと見ていられるほど気持ちがいい。

殺気のような緊張感を持ったままの原稿もあったりする。
一枚、一枚に魂を込めて……なんてよく聞くが、これは本当に言い過ぎではないと思う。

要するに、生々しいのだ。
描いた人の気配が香ってくる。
そんな人をなんとか垣間見たいという野次馬なのだ。

それに加えて、本になると物語を伝えるツールの一つになってしまう「絵」が、生原稿となると全て剥き出しで原稿一枚だけで「絵」としての作品となってしまう。
鑑賞するときに感じるその不思議さも気に入っている。

最近は漫画もデジタルが多くなっていると聞くし
手作業の迫力をこうしてみる機会もどんどん減っていってしまうだろう。

1000年後の美術館には今日見た原稿たちが飾られているかもしれないなあと
お昼ご飯食べながら、うひひとなった。

私は今日、未来の美術館へ行ってきたのだ。


♡おまけ♡

本日のうひひご飯は
東京駅構内八重洲口の「博多かねふく ふく竹」で角煮定食。
角煮はもちろん、明太子、たらこ塩辛、高菜でご飯何杯でもいけちゃいます。ここ、私の東京駅でおすすめランチのお店です。

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