ADHDガール 6年生編

姫、最大の転機6年生。
この年から遊び相手が男子から女子になり、姫本体も男子化を終了し、女子へ戻ってきたのだった。

ようやくローティーンズ御用達のお店で洋服を選ぶようになり、髪も伸ばしはじめた。見た目はしっかり女の子に近づいていたものの、やはり中身はまだ男子であった。

昼休みに男子だけでサッカーをするときに女子で姫だけが男子に招待されていたらしい。むしろ、お前はこっちだろ。的な。

愛好作業中にも、虫の死体を男子に投げつけて苦情がきた。

伸びてきた前髪をシリコンゴムで結んで頭上でとめていたのだが、おでこを丸出しにしたため、おでこを負傷すると面白いことに。ひらがなの「り」みたいなケガをしてしまったのだ。なぜそんなところをケガしたのか聞いてみたところ、よそ見して歩いていたら、停めてあったトラックのミラーにぶつかったとのことだった。
(ちなみに、同じ理由で中2でもおでこを負傷。中2時は半グレだったので、無人のトラックに向かって暴言を吐いて帰ってきたとのこと。)

しかし、6年生では担任のM先生がうま〜いこと手のひらで転がしてくれたので、お祭り野郎な性格を生かしてくれた。

なんと姫は運動会でブロック長を務めたのだ!学年で5人しかなれないやつ。旗持ちのでっかい男子を引き連れてなんか上手いことやってのけ、優勝したのだった。

そんなこんなで小学校内でも知らぬものなし、みたいになった姫。

ある日、イキった2年生が6年生の廊下にやってきて、とある男子に「6年生で1番強いやつを出せ」と言ってきたそうな。するとその男子は迷いなく姫を連れて行き、キッズの用件を伝えてくれたと。姫は即刻キッズたちをエレベーターに押し込み、2年のフロアに送り返したらしい。迷いなく「1番強い6年」に選ばれてしまった姫であった。

この頃あたりから、姫は「可愛いゆえに得する」ようになってきた。

地域のお祭りに行った際、大したお金は持たせていなかったのにやたら食べ物をもっていた姫。どうやって手に入れたのか聞いてみると、屋台のおじさんにめっちゃ話しかけていたら、おもしれー女、って感じでタダでいろいろもらったらしかった。

そして、学校でもいろいろやらかす姫であったが、とうとう男子から
「お前、その顔じゃなかったら許してないからな!」
と言われたそうだ。

このことは中学から姫の悪行を加速させる一因となるのだが…。

秋になり、卒服を買いに行くことに。姫の要求は

adidasのジャージ

わたしはてっきりAKBとか乃木坂みたいなブレザーを選ぶと思っていたが、まさかのジャージに立ちくらみを起こしかけたものの、説得の末、ショートパンツのブレザーという、なかなか珍しいが可愛げのある服に決まった。そこそこ高かった。そして、結果他の子とかぶらなかったので、それはよかった。結構同じ服になって気まずい感じの子たちがいたのでそれはちょっと面白かった。

卒業式の日、わたしは担任の先生からありえない数の没収品を返してもらった。その8割が定規だった。取られるたびにお小遣いで買い直していたらしい。畳んだり伸ばしたりできる定規で、延々とジャッジャッいわせるので没収されていたらしい。

さらに卒業式のあと、グラウンドで皆で写真の撮りあいなどをしているときに、姫の胸ポケットからスマホ(1週間前に買ったやつ)が飛び出てきて地面に落ち、画面が粉々に割れた。姫は泣いた。卒業の感動の涙ではなく、スマホの死に泣いた。


余談であるが、姫の卒服、下2人妹だから、ちょっと高かったけどいいか〜と思っていた。6年生時の姫の身長は140センチをちょっと超えていたくらいだったので、服のサイズとしては150。お胸もぺったんこ。
次女氏、6年生にして158センチ。余裕でCカップ。
三女氏、3年生にして133センチ。3年後に140センチ台な訳がない。

ゆえに、あの卒服は妹たちが着ることはないわけで…クローゼットに眠り続けている…

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