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月を見て想った話。


去る6月4日、私がベースサポートを務めるシンガーソングライター、おおきあさみさんのバースデーワンマンライヴがありました。

バースデーライヴ特有のハッピーな空気と共に、おおきあさみさんから発せられる「太陽の気」が会場を包み込み、最初から最後まで暖かい空間。

体調や環境、多くの不安と立ち向かい、そして乗り越えて到達した1日。
この次の1年も大きく成長するであろう確信を抱かせる、決意のステージでした。
改めて、おめでとう&お疲れ様でした。


さて。
しかしここで私は懺悔しなければなりません。

平日にも関わらず沢山のお客様がフロアを埋めた、大切なライヴの前半。

明らかに私は精彩を欠きました。

柄にもなく動揺していたのだと、前半終了して一度楽屋に戻ったタイミングで自覚しました。


3年連続、同じ場所。


しかし、3年連続同じ顔ぶれ、とは行きませんでした。
サポートミュージシャンという性質上、それはもちろん起こりうることで、ずっと同じメンバーで、というわけにはいきません。(それではもはや正式メンバーになってしまう)
それぞれに色々な事情があり、入れ替わることもある。
それがサポートミュージシャンです。

私は、バンマスでピアニストの田中ひなのさんと共に、3年連続でサポートの大役に抜擢頂き、ライヴハウス「月見ル君ヲ想フ」のステージに立ちました。

そして。
今回から、ドラムが仲澤友裕さんになりました。
丁寧なドラミングとチャーミングな表情が素敵で、リハ初回からバッチリ仕上げてくる勤勉さも持ち合わせた、非の打ち所がない好青年です。
初回リハからタイム感も掴みやすく、リズム体として良い関係を築いていけそうだな、という感触を持ちました。
2回目リハ、当日と音を合わせて行く毎にその感触は確信に変わっていきました。

特に本番。
気持ちが乗った彼のドラムは、大変心地が良かった。
リハの時に感じた「遠慮」のような気配は消え、伸び伸びとした演奏で。
「これが仲澤さんのドラム」というものが明確に伝わってきました。

だからこそ。

本番の1曲目から痛烈に、私は感じてしまったわけです。

あ、大場さんじゃないんだな、って。


絶対に誤解しないでほしいのは、これは「だから良かった」「だから良くなかった」という話ではない、という点です。
敢えて良し悪しの話をするならば「どちらも最高」です。
もう少し良し悪しの話を続けると、動揺して凡ミスをしでかした私だけが「良くなかった」のです。

つまりシンプルに書くならば、今回ドラムが大場さんから仲澤さんに変わって、その違いをはっきりと意識出来たのが本番始まってからだった私が、動揺してミスをした、という、なんとも情けない話なのでした。

先導車のような大場さんと、伴走車のような仲澤さん。
サウンドに対するスタンスの違いは事前に気付いていたはずでしたが、ステージに立った時に、しかも3年目の同じ景色が目に飛び込んできた瞬間、過去に囚われてしまったのです。
それだけ、私にとって大場さんの存在は大きかったのだなぁ。

やー、でも大変悔しい。
悔しいので、ぜひまたこのメンバーでリベンジさせてください!

そんなわけで、個人的には悔いの残る1日でしたが、その後の反応やおおきさんの感想を読むにつけ、トータル的には大成功だったな、と思います

この日リリースとなった「太陽」、とても良い曲なので、まだ聴いたことない人は是非チェックしてみてください。(音源も私がベースを弾いています)

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