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PolkadotのParachain、Interlayについて知ろう

こんにちは、you425です。

今回はParachain紹介シリーズ第十一回、Interlayについて書きたいと思います。

Polkadotって何?という方はこちらをどうぞ。

※個人の解釈や感想が強めに出ますのでお気をつけください。


1.Interlayとはどんなプロジェクトか?

まず基本情報です。

Polkadotでの名称:Interlay($INTR)
Kusamaでの名称:Kintsugi($KINT)

KusamaはPolkadotのカナリアチェーンとして作られているため、Polkadotに実装前の機能を先行して実装していきます。
その為、各Parachainもそれに対応したり自分たちも実験的な機能を実装するためにKusama用にParachainを用意することが多いです。

これからPolakdotのPLOに参加するという方は、Kusama用のチェーンがどのようになっているかをチェックするといいでしょう。

InterlayはBitcoinとのブリッジを実装するParachainです。ただしPolkadotだけではなくEthereumやCosmosなど、マルチチェーンでのブリッジを提供する予定です。
明言はされてないものの、将来的にはBitcoin以外にもDOGEやLTC等の様々なブロックチェーンのブリッジになる可能性も示唆されています。
また、分散性をかなり意識しているのも特徴です。

Polkadotに力を入れているKR1や、IOSG・HYPERSPEHEREなどそこそこの規模のVCから資金調達をしています。
また、W3Fからは2回、Interchain Foundation(Cosomos)からは1回Grantを受け取っています。

CEOのAlexeiはロンドンのインペリアルカレッジの暗号通貨研究工学センターの博士課程に在籍してるイケメンです。俳優かと思ったぜ…。

タイタニックに乗ってそうですね

CTOも同じくインペリアルカレッジに在籍しているDominikで、全体的に若い印象。海外の大学生すごい。


2.現在のBitcoinブリッジの問題点

Bitcoinのブリッジは既にいくつか存在しています。
以下はEthereumでのデータですが、ブリッジを使って発行されたBTCのうち最も数が多いのはWBTCで、2番がhBTC、3番がrenBTCです。
この3つでほとんどを占めています。

https://dune.xyz/eliasimos/btc-on-ethereum_1

さて、これの何が問題なのかというと、WBTCやhBTCはあくまで企業が発行しているため、分散性がないという点です。
WBTCはBitGo、hBTCはHuobiが発行しているため集権的に管理されています。
BSCであればBinanceが発行するBTCBがあり、最も発行量が多いでしょう。

このようなタイプはUSDT/USDCなどと同じで企業に対する信頼が必要であり、持続可能性や検閲耐性が低下します。

renBTCの場合は分散的にダークノードというもので運営され、カストディはマルチシグで運用されています。
BTCとrenBTCは1:1でペグされている状態ですが、保険機構が無いので仮に預けているBTCが失われると払い戻しを受けることが出来ないのでRenチームへの信頼が必要です(これを言うと現状の多くのプロトコルがそうですが…)。

集権型ブリッジ(左)と分散型ブリッジ(右)



3.InterBTC

Interlayは分散性を重要視しており、誰でもカストディ(Vaultと呼ばれる)になれます。

VaultはユーザーのBTCをBitcoin上でロックし、担保を持って保護します。
最初はDOTを担保(担保率150%)とし、徐々に対応資産を増やしていきます。
LDOTなど、デリバティブのDOTにも今後対応予定です。

Vault提供者は使用料(発行と償還で0.5%ずつ)を徴収できます。
誰でも参加できるため、Vaultが分散されハッキングへの耐性が強くなります。

担保を必要とすることでVaultがユーザーのBTCを盗むことを防ぎます。
仮に盗んだ場合、担保が徴収されユーザーの資産補填に使われます。

また、KintsugiではBlock報酬としてKINTを得ることが出来ます。
Interlayでは未定です。

ユーザーの使い方はシンプルで、BTCをロックしてInterBTCを受け取るだけです。
償還時はその逆ですね。

分散型のBitcoinブリッジは数も対応チェーンも少ないため、最初からマルチチェーン志向のInterlayには一定の関心が向かっています。

将来的にはInterlay上でInterBTCを使用したDeFiが構築されることも示唆されています。


4.クラウドローンの情報

InterlayはPolkadotのPLO第2バッチから参戦を表明しており、既にクラウドローンに参加することが出来ます。

クラウドローンの要件は以下です。

初期供給:10億INTR(最初の4年)
クラウドローンアロケーション:10%
基本報酬:貢献量に応じて分配、ボーナスの使われなかった分は全員に比例分配
貢献上限:50,000,000DOT(ソフトキャップ21,000,000DOT)
ボーナス:
・早期参加 オークション開始前(12/23)までに参加で+10%
・チャレンジ 公式ページのクイズをこなすと+2.5%、テストネットでinterBTCをミントすると+2.5%
・リファーラル 紹介者/被紹介者に+5%ボーナス
・Kintsugiのクラウドローン参加者は同じウォレットで参加で+2.5%
・ストロングサポーター 50000DOT以上貢献で+10%
配布:
・配布時30%、残り70%は96週間かけてロック解除
参加ページ:リファ付き以下リンク

インフレ型なので供給上限はありませんが、最初の4年で10億枚になるように生成されていきます。
5年目からは年率2%なので、インフレ率としてはかなり低い方です。

また、PolkadotのParachainとしてはトークンセールを行っていないことも特徴で、コミュニティに対してのリワードやDAOトレジャリーが確保されています。


5.まとめ

今回はInterlayについての記事でした。

Bitcoinとのブリッジは言うまでもなく超重要です。
時価総額1位の資金が流入してくるチャンスになりますからね。

現状のBitcoinのブリッジはほぼ集権型ですから、折角のBitcoinの分散性が失われてしまうのは良いことではないと思います。

その中でマルチチェーンにBitcoinのブリッジをもたらそうというInterlayには期待しています。

DAO化することに積極的で、トークンアロケーションに投票に対して出す報酬が用意されているのも良いですね。

Polkadotだけではなく、Cosmosからも助成金が受けていますし、相互運用性が重要になってくる今後の業界において重要なプロジェクトになるといいですね!

次回はComposable Financeについて記事にする予定です。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。

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