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ブロックチェーン世代間戦争!勝つのは誰だ!? ~第一世代編①BTC~

こんにちは、you425です。

今回の記事は完全な続きというわけではありませんが、前回の記事を読んでいることを前提に進めますので事前に読むことをおすすめします。

前回の記事の最後に、世代が新しいからと言ってそのプロジェクトが優れているとは限らないというお話をしました。

これは、それぞれのプロジェクトが作られた目的や背景によって、用途が変わってくるからです。
また、アップデートができるため時代に合わせて変化していくこともあります。

なので、そこを踏まえて各世代のプロジェクトについて、もう少し掘り下げてみていきたいと思います。

※個人の解釈や感想が強めに出ますのでお気をつけください。


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1.第一世代 代表①ビットコイン($BTC)

ブロックチェーンのプロジェクトを語るうえで欠かせないのがこちらのBitcoin。ほとんどの人が保有したことがあるのではないでしょうか。

どのようにして生まれたかは、前回の記事を読んで頂けると分かると思います。

2.デジタルゴールド

$BTCは最初の暗号資産として、多くの投資家の入り口となっています。
良く知らないものより知っていて、皆が投資しているものの方が資金入れやすいですよね?
僕も最初に買ったのは$BTCでした。
これは$BTCの強みの一つですね。

$BTCは、新しい資本経済の形に移るうえでの資金流動先として期待されています。

現在の資本経済は、ほとんど米ドルによって成り立っています。
世界の基軸通貨として米ドルが使われていますし、新興で経済が安定していない国の多くは米ドルを担保に自国の通貨を発行しています。

この米ドルに依存した経済は多くの危険性をはらんでいます。
世界全体の経済がアメリカの政治・経済状況に左右されてしまう、ということです。

例えば米ドルに頼って成り立っている新興国の場合、アメリカが米ドルを大量に刷ってインフレさせた場合、自国は何もしてないのに勝手にインフレします。
また、アメリカに経済制裁をされて米ドルが入手できなくなったら自国通貨の担保が足りなくなり、一気に経済破綻してハイパーインフレを起こしてしまいます。

また、もしアメリカが不況になり米ドル経済が崩壊した場合どうなるでしょうか?
全くありえない話ではありません。

なぜなら、米ドルの前はポンドが世界の基軸通貨でした。
これはほんの100年前の話です。

このように法定通貨を基軸としたときにはその国の現状に左右されてしまう為、より公平で特定の誰かに管理されていない資産が必要です。

そこにBitcoinが現れたのです。

ブロックチェーン技術を使うことにより改ざんが困難で、誰にでも検証できる透明性を持ち、皆が管理することで主権がどこにもなく大きな影響を受けない。
そして金と違って移動が簡単で、偽造ができないという取り回しの安さと信頼性があります。

昔は金本位制で、金を担保に通貨を発行していました。
もしかしたら、$BTCを担保に通貨を発行する時代が来るかもしれません。
楽しみですね!

3.TPS(トランザクションスピード)

Bitcionに関してよく上がる話題がTPSです。
Bitcoinの処理スピードでは決済に使えないのではないか?という疑問があります。
確かに、Bitcoin自体のTPS(秒間7回)はかなり遅いです。
しかしスピードを解決するためにレイヤー2というものが作られました。
有名なのがライトニングネットワークです。

ライトニングネットワークでは、Bitcoinのブロックチェーンとは別の場所(レイヤー2)で処理を行い、最低限の部分のみをブロックチェーン上に戻す仕組みをとっています。
そのため、オンチェーン(ブロックチェーン上)での処理が最低限で済むために高速で決済ができ、手数料が安くすむようになっています。

先日、エルサルバドルで$BTCを法定通貨にする法案が通りました。
この際、ライトニングネットワークを用いて作られたモバイル決済システムであるStrikeと提携することで、決済スピードの解決をする予定だそうです。

4.PoW(プルーフオブワーク)

消費電力の件で環境問題に絡めて最近話題になりましたね、PoW。
マイニングマシンたちの競争が激化すればするほど消費電力が増えるという問題があります。
また高性能なPCパーツを使うために、市場から枯渇したパーツが高騰したりと一般の人たちへの影響も多くあります。

電力に関しては再生可能エネルギーや、発電所の余剰電力を利用する等の解決策が取られているものの、根本的な解決には至っていませんので、今後の一番の懸念点の1つではあります。
PCの計算力を競わせる構造上、消費電力の問題に関してはなかなか解決するのが難しいのではないか…と思っています。

ただし、使っているエネルギーや資源を考えれば、法定通貨を鋳造するのに比べていろんな面でコストがはるかに安いはずです。
その点を踏まえず議論するのはナンセンスだと思います。

また、これはまだまだ先の話ですが、マイナーたちへのインセンティブが足りなくなるのではないかという懸念があります。
極論を言えば、マイナーたちへのインセンティブが足りなくなるとノードがなくなりネットワークは維持できなくなります。

Bitcoinは約4年毎に半減期を迎え、最終的には約2100万枚で新規発行されなくなります。
これは、金をモデルにして上限が設定されているためです。

マイナーたちのインセンティブは
・ブロック生成報酬としての$BTC
・取引手数料としての$BTC

の2つです。
ということは、徐々に受け取れる$BTCは減っていきます。
$BTCの値段が上がれば問題はありませんが、仮に他の暗号資産が強くなり$BTCの価格上昇が弱くなった時、今の電気代のままインセンティブが機能するでしょうか。

実際のところ、採算が取れなくなりマイナーが減れば競争が減り、電気代も減ると思われます。
さらに現状の大企業が大部分のマイニングを占める状態は自然と解消され、より分散された強靭なネットワークが形成されるでしょう。

インセンティブとコストのバランスに注目が必要です。


5.UTXO(ウォレットのタイプ)

Bitocoinでは、UTXO(Unspent Transaction Output 未送信のトランザクション)という資金管理の仕方をしています。
メタマスクみたいなウォレットタイプをアカウントタイプと言います。

UTXOでもウォレットアプリで見れば現在の所持量が分かりますが、実際にウォレットに入っているわけではなく過去の取引から現在送金できる量の総和が表示されています。

何を言ってるか分かりづらいと思いますが、ウォレットアドレスとしてBitcoinの量が紐づいているわけではないので、決済を行うたびにアドレスを新規に作るということができます。
そのため、一つのトランザクションからすべての取引を遡るようなことは難しくなっています。

分かりやすくすると、UTXOでは財布の中からではなく金庫から一度財布に移して支払い、お釣りは金庫に戻すために財布を見られても残高などは分かりません。
アカウントタイプでは残高やレシートなどが全て財布に入っているので見られたら全てわかってしまうようなイメージです。

つまり、プライバシーという点においてアカウントタイプに比べて優れています。
その代わり、複雑な処理などは苦手なためEthereumのようなスマートコントラクトプラットフォームで使うには不向きとなっています。


6.単一障害点がない

Bitcoinの提案者はSatoshi Nakamotoで、最初は彼が主導で開発がすすめられました。
Bitcoinが公開されて稼働されるようになり、落ち着いたところでSatoshi Nakamotoはコミュニティから去ります。

これにより、Bitcoinには開発主導者がおらず、完全にコミュニティ主導で運営されるようになりました
これはとても大事なことです。

どういうことかというと、スタートアップ時には主導者がいた方が方向性が定まりスピーディに開発が進みますが、形になった後ではそれが単一障害点になるからです。

例えば、AmzonやApple、Microsoftなど、企業のサービスは会社がつぶれると通常動かなくなります。
また、サービス提供者や責任者が何か不祥事や事故などを起こすと影響が出ます。
株価等で影響出ますよね?

Bitcoinにはこれがありません。

影響力が強い特定の個人がおらず、世界各国に所属するコミュニティで運営されており、システムとしても分散されています。
これは、Bitcoinというネットワークを人為的に潰すことはほぼ不可能です。

また、分散化されて運営されているため、DAO(自立分散型組織)として成功している例の一つでもあります。


7.暗号資産全体の指標

ブロックチェーンとしての特徴を挙げてきましたが、結局ここが一番大事なところです(特に中短期)。
Bitcoinは暗号資産の顔として君臨し、$BTCの価格の推移が暗号資産業界全体に大きく影響を与えています。
これは各プロジェクトの内容云々の前に現状の大前提です。

$BTCの価格が大きく下がると、アルトコインは全体的にそれ以上の下落率になることが多いです。そのため市況が不安定になったときに、ステーブルに逃げない場合は$BTCを保有するというパターンはよく見られます(アルトドレインと呼ばれるものの一種)。

そういう面で、アルトコインに比べると安定して所持することができるので長期で保持することに向いています。

エルサルバドルのように法定通貨として適用する国家が増えれば、市場規模や取引量が増えてより安定してくるでしょう。

また、$BTCを担保にステーブルコインを借りたりできますので、保持しながら運用することもできます。

但し、時価総額が大きいためキャピタルゲインとしては他のプロジェクトほど大きくはありません。
業界の中ではローリスクローリターンですね。

因みにデジタルゴールドと呼ばれる$BTCですから、仮に金と時価総額が並ぶとすると

6月16日現在
金の時価総額:$11.820 T
$BTCの時価総額:$752.52 B
並んだ時の時価総額の倍率:約15.7倍

つまり、雑な見込みとして$BTCの価格は15.7倍まで伸びるんじゃないか、なんていう皮算用ができてしまいます。(本当に行くかは知りません。)


8.まとめ

ということで、王者Bitcoinについて書きました。
個人的には$BTCを数枚持つことができるのなら、10年単位の放置で億り人になれるんじゃないか?と思ってます。

$BTCを担保にステーブル借りてDeFiで金利稼ぐとかも全然ありですし…資本は資本を呼ぶ。ください。

Bitcoinはスマートコントラクトプラットフォームとしては機能しませんが、もし決済だけに使うのであればその機能は必要ないとも言えます。
仮に同じTPSであれば、決済にだけつかうブロックチェーンとDappsなども使うブロックチェーンとでは、前者の方が快適に使えるはずです。

何を目的としてどう使われるブロックチェーンなのか?
が大事なのはそういうことですね。

では、長文にお付き合いいただきありがとうございました。
今回の記事はここまでにします。
また次回をお楽しみに!

おかしい…一つの記事で全部書くつもりだったのに…何部作になるんだこれは…!?

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