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電信柱の傀儡

宵も冷めてきたころ、カラカラのカラスが空のペットボトルを空焚きします
そこには電信柱の電気脳髄対話です
夜空の光る宇宙塵を人々は食み、それを第一宇宙速度的に輪廻します
それは、電信柱の傀儡です
食塩水の味に困惑する私は
仮定された有機交流電燈の瞬きを感じます
それはある一定の定理に基づき、この世界を迫害したつもりになります
ただ、その証明は脳髄の奥底の僅かな塵までをほじくる道具を手にすることです
孔雀を人々は探し求め、砂漠の中を彷徨い続けます
そんな砂漠の砂を手に取り、価値でも考えましょうか
姿を眩ました有象無象で仲良く殺しあいましょうか
羅列する、濃淡の星屑が私たちの明確化です
脳髄の可動域をそれは広げます
叩く音は妙に軽快です
人間の産物が廃人という産物の生成器となり
青白い電子の海は形骸的なものとなってしまうのでした
私を取り巻く線路上には重く、黒い石があります
砂漠が色褪せ、羅列が崩壊を誘いますが
電信柱の傀儡を忘れることは苦手となるのでした


宮沢賢治の「春と修羅」を読んで、「こういう雰囲気の詩を書きたい」と思い、書いてみました。
インターネットをテーマになんとなく考えてみました。
意味がある一文があれば、無意味な一文もあります。それらが絡まっていくことで一つの作品ができるのだと思います。
ぜひご感想をください。滅茶苦茶喜びます。

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