【読書メモ】メタバースとは何か~ネット上の「もう一つの世界」~
NFTアートの作成と、適当な設定のメタバース系4コママンガを描いていて、ふと実際メタバースってどんな感じなのかな?と疑問になりました。
というよりも、メタバース4コマの精度があまりにも低かったら嫌だなと思って勉強することにしました。
今回読んだ本『メタバースとは何か~ネット上の「もう一つの世界」~』は2021年12月に発売されたようで比較的新しいです。
そして思ってたよりも描いてる4コマも悪くないなと自信を持てました。
この本の魅力は、メタバースや旧フェイスブック「メタ」などの企業のこと、VRヘッドセットの話など、今メタバースと呼ばれるものとその周辺についてわかりやすくまとめられています。サラッと一気に読んでしまいました。
というよりも著者の(仮想空間で静かに生きたいタイプの)人柄に共感の気持ちがあふれて、ついつい読み進めてしまった、というほうが正しいかもしれません。
オタク気質のある方も、普通にメタバースって何?と思ってる方も、広くメタバースの今がわかるオススメの本です。
本の情報
タイトル:メタバースとは何か~ネット上の「もう一つの世界」~
著者:岡嶋裕史
出版社:光文社新書
※こちらの本は月額980円のKindle unlimited(読み放題)に登録されています!
見どころは著者の「メタバースで生きて死にたい」思い
これは最後の方で著者が個人的な意見として述べたもので、これだけ読むとギョッとするかもしれません。
現実で陽キャ、コミュ力高い人には意味がわからないかもしれません。
しかしここまで読むと、まずメタバースは「自分に合わせた仮想空間」であること、著者はオタクだということがわかります。
おいおい、私もメタバースで死なせてくれと共感してしまいました。
メタバースはパリピの世界じゃない
メタバースというと、派手でカラフルで、パリピが集まりそうなイメージをしてしいました。
サマーウォーズのOZだったり、私はEテレばっかり見てるので天才てれびくんHelloの電空なんか最高にメタバースっぽいなって思っています。
ですがこの本ではメタバースを以下のように定義しています。
なるほど、金持ちのパリピのための空間じゃないんだ、と腑に落ちました。
まだメタバースというものにピンと来ていませんでしたが、自分にあった世界を見つけることができれば天国なんじゃないかと、希望を持ったほどです。
私の妄想「こたつバース」で死にたい
個人的な話ですが、この半年くらい現実世界が嫌で仕方なくて、いろんな妄想した先に「こたつバース」という世界ができました。
著者は二次元女子が好きとのことですが、私はもう萌え絵も乳袋も、キラキラ男子も異世界転生もお腹いっぱいで、そういう世界から逃れたいんですが日本に住んでいる限りミュートしきれません。
現実も女性は家事育児、フェミニズム唱えればバカにされてああ本当に生きにくい。
NFTアートも簡単には稼げないし、神絵師見れば劣等感。コミュ障の私はとりあえず自分の世界をOpenseaに放流することしかできない。
こたつバースも猫のアバターしか使えない、という貧相なメタバース世界なんですが(これは私の挫折からできたのでいいアイデア!みたいな明るい気持ちではないんですが)。
アバターの制限があったほうが見た目とか貧富の差とかわからないメタバースもあっていいんじゃないかな、と今は愛おしい世界に見えています。
本にもバンダイナムコが半分ネタとして作った「自分以外すべてAIのSNS・アンダーワールド」が紹介されていました。自分を甘やかしてくれるイエスマンしかいない、という最高のSNS。
こたつバースの世界は、そういう心地よい人との距離感を保てるイメージをしています。
でもそういうのが物足りない、という人もいるのでしょうね。能力があって、そもそも評価される人には必要ないのかもしれません。
アップストアのみかじめ料とかアプリの話
この本で初めて知ったのが、アップルのアプリの販売店・アップストアでアプリを販売するとお金を取られるということ。
そしてアプリ内課金もアップルに何割かお金を納めるということです。
Amazon kindleのアプリを使ってて、常に面倒だなと思っていたのが、アプリで本を探してそのまま購入できないことでした。必ずブラウザからAmazonのページを開いて決済する手間。
それはAmazonのアプリの技術的な問題じゃなくて、Apple側の問題…都合があったのですね。
この本はGAFAM(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)のメタバースとの関わりも書いてあります。
この5社すべての企業が直接的にメタバースと関っているかというとそういうわけでもないですが、生活の一部として仮想世界が入り込んでいるのは間違いありません。アレクサとか。
電脳コイルの例
メタバースを思うと、やっぱり思い出すのが『電脳コイル』。
かなりリアルな、現実的にいい線行ってるアニメだったなって思います。あのメガネ。電話をかけるときのジェスチャーもよかったな。
細田守監督の「サマーウォーズ」もみんなアバター持ってて、OZで集まったりしてたけど、実際どんな感じなんだろう。
今、メタバースといえばSandboxなのかなってやろうとしたとき、自分のPCが貧弱でうまく動かなかったことも思い出しました(WindowsUpdateと重なってたからかな)。
サマーウォーズも混乱してたけど、全国民が使えるくらい安定したメタバースというのはまだ難しそうですね。
ゲーム、ああゲームのこともいろいろ思い出した。
モンハンを遠くの人と電話しながらプレイしたのも新鮮だったな。
最近はSwichのリングフィットも、メタバースとちょっと違うけど、リングの振動とか、AIじゃないけどうまいことアドバイスしてくれたり双方向っぽいのがおもしろかった。
目を酷使しないメタバース希望
あとはメタバースは今のところ視覚情報に寄っているというか、目を酷使する傾向にあるので、なにか目に優しいデバイスとかできるといいな。
メタバースと関係ないか。
この本を読んで、メタバースというのはそこまでパリピ向けじゃないぞ、めちゃめちゃ進んでいるわけではないな、と安心しました。
どちらかというと自分の世界を見つけることで、現実と別の居心地の良い世界に行けそうだ、と希望を感じました。
(私は「どうぶつの森」も人と比較してどんよりしてしまうので、メタバースでマイペースに生きるとは?をこれから考えたいと思います)
メタバースには居場所ができるかも?希望がもてる1冊
現実はクソだ!と思っている方はメタバースに期待しましょう。
人とつながりたいひとも、つながりたくない人も、あなたにあった場所が見つかるかもしれません。
どちらかというと、人と積極的につながりたくないタイプの人にオススメの本と言えるでしょう。
著者に共感しながら、メタバースを知りたい人、必見の本です!
こちらの本は月額980円のKindle unlimited(読み放題)に登録されています!
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