四ツ葉ミュージック 中村亮介

四ツ葉ミュージック中村が好きな音楽や何やら気ままに紹介します!

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『閉塞感こそが2020年らしさ』GRIMES『Miss Anthropocene』

今作は前作「Art Angels」のカラフルな曲目と比べるとモロクロで内省的な作品となった。 中でも「DARKSIDE (with潘PAN)」はアルバムを象徴するような楽曲だと感じる。暴力的ほど連発される重低音とボーカルの無機質さが印象に残る。一曲を通してGRIMESのボーカルパートは”不安に魂を蝕まれて、もう身体は動かない”という一節を繰り返すのみで、台湾人ラッパーの潘PANの躍動感溢れるラップパートとの対比でよりGRIMESの闇落ち具合が際立つ。この曲のレコーディングはシ

    • コンピューターやインターネットとの関係性が音楽活動の鍵となった2020年

      2020年の4枚 冥丁『古風』 GRIMES『Miss Anthropocene』 Dos Monos『Dos siki』 ROTH BART BARON 『極彩色の祝祭』 DTMの市民権がより明確になった年になった感じる。スタジオの設備が無くとも、個人で制作を行うことができ、国外のミュージシャン、エンジニアとも多様なコラボレーションを産み出している作品も多い。結果として作品の強度が増し各国の音楽ファンに広く受け入れられている。また、多様な音楽をコラージュの様に繋ぎ合わせ

      • 東郷清丸が手にした新しい自由

        東郷清丸が新しいフェーズに突入しようとしている。ソロデビュー以降、自由奔放なソングライティングとDIYな活動形態。APPLE VINEGAR Award 特別賞を受賞するなど、正しく次世代のアーティストという言葉がぴったりと当てはまる、彼の音楽がここにきて大きな変換期を迎えている様に見える。 それを感じたのは、今年に入ってからYou tubeにアップされた”To Go To Sing”だ。これは一発撮りのライブ動画で、ソウルフルなバンドサウンドや軽やかなエレキギターの音色が飛

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