『閉塞感こそが2020年らしさ』GRIMES『Miss Anthropocene』
今作は前作「Art Angels」のカラフルな曲目と比べるとモロクロで内省的な作品となった。
中でも「DARKSIDE (with潘PAN)」はアルバムを象徴するような楽曲だと感じる。暴力的ほど連発される重低音とボーカルの無機質さが印象に残る。一曲を通してGRIMESのボーカルパートは”不安に魂を蝕まれて、もう身体は動かない”という一節を繰り返すのみで、台湾人ラッパーの潘PANの躍動感溢れるラップパートとの対比でよりGRIMESの闇落ち具合が際立つ。この曲のレコーディングはシ