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ポメラ日記 2020年1月16日 違う人間が生えてくる

よんださんの予防接種だった。
この日記を始めた日に予防接種の摂取票を忘れた悲しみをつづっていた。
リベンジである。

予防接種の時間帯は、キッズクリニックは予防接種をする子どもしかいない。
風邪やその他の病気の子と混ぜないことで、予防接種に来た健康な子に感染するリスクを減らしているのだ。よく考えられている。
ということでキッズクリニックの待合室では、あっちでもこっちでも注射に驚いて泣いている声がしている。
よんださんは、まだ自分の番でもないうちにその泣き声につられて泣き出した。そういうことがあるのか、と驚く。ぱんださんにはそういう現象は一切なかった。
違う人間なのだな、と日々分かってくる。
生まれたばかりのころは、見た目がそっくりな上にお下がりでほぼ同じ服を着ているため、赤子の頃のぱんださんが再生されているような感覚だった。
もう、違う人間だ。

保育園からの帰り道、ぱんださんが「みてーかげがふたりー」と言う。ぱんださんとわたしの影だ。でもわたしはぴったりとよんださんを抱いていて、影は2つでも、三人だ。心の中で「三人なんだよ」と言い添えておいた。

保育園から帰ってきたぱんださんは、マグネットのおもちゃでなかなか上手に立体を作った。歯磨きを強要するわたしに「もう! おこったからね! おかーさんなんか…すききらい!」と表明する。キライ、と言い切れないその気持ち、昔わたしも知っていたな、と思った。

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