Xデザイン学校 - リーダーコース 2019.09.26

2019年9月26日より、Xデザイン学校リーダーコースが開講。
これから半年間、講義やワークショップを通して、UXデザインを推進するリーダーとなるべく、学びを深めていきます。

このブログでは、学んだ内容のメモと学んだことを記録していきます。


大人の学び方

まずは、山崎先生から学びを始める前の姿勢・視点・考えについて。


学びの必要性
・社会が大きく変化し、組織が求める人物像が大きく変化した。(新しい学びをした学生のほうが求められる時代になっている!)
・生涯転職の時代。終身雇用の概念の崩壊。過去の優れたデザイナーは学び続けていた。
・学ぶ楽しさを知ることで第3のモチベーションを持つことが重要。社会を良くすることを通して、自分自身の人生を豊かにする意識を持つ。

学びの3原則と7つの行動
■学びの3原則
・背伸びの原理 = ストレッチ
・振り返りの原理 = リフレクション
・つながりの原理 = ネットワーク
■7つの行動
1. タフアサインメント=タフな仕事から学ぶ
2. 本を1トン読む
3. 人から教えられて学ぶ
4. 越境する
5. フィードバックを取りに行く
6. 場を作る
7. 教えてみる

(参考:中原淳『働く大人のための「大人」の教科書 https://www.amazon.co.jp/dp/B078YLH4W2/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_..CJDbVB5D79K)

大人のための学びのポイント(学びの3原則はなかなか難しい)
これまでXデザイン学校出身者の中でも学べている人、学べていない人がいた。この違いはなにか。
【 3つのポイント】
- 学びほぐしの視点を持つ 「Unlearn」
- 過去に学んだ「○○が正しい」という固定概念、過去の学びを解きほぐす
- 俯瞰してビジョンを持つ 「Vision」
- 会社に貢献するだけではなく、自分がどうしたいのかを考える
- 自分の学びをデザインする視点を持つ 「Design」
- デザインする人が自分の「学びのデザイン」をする

まずはこの3つのポイントを持つことから始めると学びやすい。

これまでの学びを解きほぐす「Unlearn」
「Unlearn」とは、これまで学んだことを一旦捨てて、新たな視点で学ぶこと。
新たな視点での学びにはリフレーミングが役に立ち、本当に学ぶべきことはなにか?(問いのデザイン)という俯瞰的な視点で見ることが大切。
新たな視点で学ぶと葛藤が生まれる。「なぜ○○なのか?」、「今までと何が違うのか?」、「なぜ一般的には□□と言われているのか?」など。この葛藤が新たな学びに結びつく。

「勉強と学びの違い」
・勉強=教えに従って「身につけるべきこと」を身につけること。
 わからせたいことや学ばせたいことを想定して、上手に学ばせて先取りする姿が良いとされる。
・学び=自分から「こうありたい」自分になること。
 自分で本当だと思うことを自分で楽しみながら「探求」していく姿が良いとされる。
(出典:https://www.gllc.or.jp/project/seminar/pdf/201306_report1.pdf)


「Unlearn」の事例
■Current MethodとDesigning Method
・既存のデザイン手法をそのまま活用するのではなく、デザイン手法をデザインする
・既存の手法は万能薬ではない。プロジェクトや組織、社会に合わせて、必要なデザイン手法を試行錯誤しながら作っていくことが大事。
(「既存のデザイン手法にとらわれない」という意識はできつつある気がする。手法をデザインするというところまでは至ってなかったと反省)
■Work Life BalanceとWork As a Life
・前者は昨今よく言われているが、生活の8割は仕事。切り分けるのではなく、仕事を楽しみながら生活をする。
■Be a DesignerとHave Design Mind
・「デザイナー」という肩書やスキル、知識を学ぶのではなく、「デザインマインド」を持つことで、多様な分野の社会課題への対応や、社会や技術が変化してもデザインを活用する事ができる。

イノベーションのためのデザイン活用

富士フイルムの小島さんから、「これボレーティブなイノベーション」を目指す富士フイルムの取り組みを実践者目線で過去の実体験・失敗からの学びの共有。


イノベーションリーダーの役割
VUCA時代と言われる現代においてのイノベーションリーダーの役割は、
・答えのない問いに応える。
・多様なメンバーをまとめる。
・納期内に成果を出す。
・持続可能性を高める。
ことである。

そのために必要な力は、
・「変える」 無関係だと思われる課題やアイデアを関連付ける力
・「感動させる」 洞察や直感、感性でストーリーを作る
・「越える」 現状の枠や論理を超え、リスクをとる医師で行動する力
・「つなぐ」 質問力、洞察力、ネットワーク力、実験力


デザインの役割
上記を踏まえ、デザインの役割はなにか?
・「変える」 = 観察による本質の把握、リフレーミング力
・「感動させる」 = 情報の最高性と美意識による表現力
・「越える」 = 理想の実現のための突破力
・「つなぐ」 共通言語化による異分野の融合

自前主義から共創へ
富士フイルムでは、職人気質で一子相伝的な自前主義の技術開発から、単独ではなし得ない大きなイノベーションを実現するために「コラボレーティブなイノベーション」を目指す。

自社の基盤・コア技術やそれを応用した製品に直接触れながら、アイデアについて自由に議論することが可能なOpen innobation hubを開設した。


ダイナミックな「場」の進化
2006年、多様な人がオープンに交わる「融知、創新、創価」の場として先進研究所を開設。
秘密のベールに包まれた研究所から明るい開放的な建物になり、「働き方から変えなくてはいけない」という体験の提供「変わりたくなくても変わらざるを得ない」環境を用意。

2014年、オープンイノベーションハブを開設。
技術の情報をどこまでオープンにわかりやすく伝えるかのガイドラインを策定。こうすることで、他部署とのコレボレーションが生まれやすくなる。
また、共通言語化を図ることで社会課題と技術を繋げやすくした。
「オープンな会社に変わった」というメッセージを社内外に発するシンボルの役割も担う。


アウトサイドインからインサイドアウトへ
・これまでの製品開発をする際に、「New Technology」と「New Market」の2軸だけで考えていたが、更に、「Meaning」の軸を加えて3軸で考えていく。
・企業をイノベーティブな体質にし、多様な価値観を受け入れながら、異質と交流する。
・過去の経験ではなく未来から仮説検証をする。日本人はPDCAを回すことは得意。ただ、これからは「何をすべきか」を考えてからアクションをすることが大事。
・「共感」が重要ではあるが、「共感」を生むためには、「徹底的な基礎力」が必要。これがないと、全体を直感的に捉えられる感性が養われない。


感想
・「大人の学び」の第一関門は「Unlearn」。これまで学んだことを捨てて、新たな視点で捉えられるかどうか。
・「葛藤」という表現が絶妙で良かった。もやもやしている状態あるので、「学べてる、学べてる!」とポジティブに捉えたい。
・イノベーションを生むためのデザインの4つの役割がとてもわかり易い。
・「共感」を生むためには、「徹底的な基礎力」が必要。この「徹底的な基礎力」がないと、直感は「共感」を生まない。
・イノベーションを生むために「情報をオープンにできる環境」を作り、「共通言語化」をすることで、「多様な価値観を受け入れながら異質と交流する」ことが重要だと感じた。
(「異質との交流」は「世界で最もイノベーティブな組織の作り方」の中でも書いてあった『イノベーションは「新参者」から生まれる』と通じる。)

初回は、WSが少なめで講義主体だったので、メモがかなり多いです。
徐々に気づき部分を増やして学びを深めていきたい!


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