月記:2022.10
最近触れた本、音楽、映画など。10月はあまり本を読めなかったです。
S. Elizabeth 『The Art of Occult』
キュレーターのS. Elizabethによるアートブック。「オカルト」を原義の「隠されたもの」と捉え、各時代や地域において正統とされている世界観では説明できないものへのアプローチとしての「オカルト」アートを紹介しています。神智学、カバラ、星座、錬金術、あるいはレオノラ・キャリントンのようなザ・オカルトといったものから、現代日本のポップアートまでカバーしていて面白かったです。
H. ルーベンホールド 『切り裂きジャックに殺されたのは誰か』
担当編集のSさんからおすすめいただいてKindleで読んでいる本です。従来”娼婦”というイメージでしか捉えられてこなかった切り裂きジャックの犠牲者たちに焦点をあて、悲劇的な最期にいたるまで彼女らがどのような人生を歩み生きてきたのかを明らかにするという内容。
ヴィクトリア朝時代の女性が置かれていた社会的状況、不完全ながら存在した社会福祉制度がなぜ彼女らにとって救いになりえなかったのかというところが詳細に述べられており、勉強になりました。
HBO 『House of the Dragon』
『ゲーム・オブ・スローンズ』一時期はまっていたので続編が出ると聞いて見ました。まだシーズン1でスローペースですが、これから繰り広げられるであろう骨肉の争いの土台をうまく作ったという印象。
主役級のヒロイン二人も良いですが、(ドクター・フーのナードな印象が強かった)マット・スミスが演じるモラリーグレーなデイモンや、ビジュアルがほぼドクターキリコのエイモンドの存在感が強い。シーズン2が楽しみです。
A子『ANTI BLUE』
バンドアンサンブルというか、バンドとボーカルのグルーブ感がすごく好みでした。あと、サブスクの時代だとEPってちょうど良い長さだなと思いました。フルアルバムよりもテーマ性を出せそう。
9月末に出版された、『カトリと眠れる石の街』お読みいただいた方々、本当にありがとうございます。ご感想は読める限り全て拝読しております。続編も出せるよう鋭意執筆中です。
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