ビジネスとエンジニア部門の壁の取り除き方

前回、ビジネス部門とエンジニア部門の壁についてお話をしました。

その中でも、

①ビジネス部門とエンジニア部門が分かれていない。

②ビジネス部門とエンジニア部門が分かれている。

この二つのパターンについて話しました。

今回は、②のビジネス部門とエンジニア部門が分かれているケースにおいて、どのようにして部門間の壁を取り除いていくか考察します。

ビジネス部門とエンジニア部門が分かれている場合のメリットとデメリットは前回お伝えしましたが、特にデメリットの部分をどのような対応をしてデメリットを減らしていくかを考えます。

デメリット

①ビジネスとの距離感があり、壁ができ、スピード感が落ちます。

②エンジニアが下請け的な扱いを受ける可能性あり。

③一体感がなくなり、売上の最大化ができなくなる可能性あり。


これらのデメリットはエンジニア部門だけでは、克服できるものではありません。

全社としての共通の課題意識として持つ必要があります。

では、一つ一つに対して具体的にどのようにして課題意識を持つかですが、基本的には、オーバーヘッド(コスト)、エンゲージメントとして捉えて考えるのが認識しやすいと思っています。

オーバヘッドその1

ビジネス部門が企画を考え、エンジニア部門に見積依頼をする。

エンジニア部門は企画に対して、様々なシステム的課題やそもそも企画に対する疑問に関してビジネス部門へ質問する。

ビジネス部門はその質問に対して持ち帰り、再検討した結果はエンジニア部門に再度依頼。。。

このように同じ会社なのに、どの工程においても検討、依頼、再検討、再依頼を繰り返すことでオーバーヘッドが増えていきます。

オーバーヘッドその2

このようなやりとりに掛かるオーバーヘッドが増えていくと、ビジネス、エンジニアともに小競り合いが陰で始まります。ビジネス部門はエンジニアが難癖付けてやってくれない。エンジニア部門は、ビジネスが何も決められないとか、、、これもオーバーヘッドとしてかなり時間囚われます。

さらに最悪な事態として。。。エンゲージメント低下

さらにこのようなやり取りをするのになかなかアジャイルやスクラム開発のような臨機応変な対応ができないため、ウォーターフォール開発となり、本来目指していた企画を満足に実現できずに終わり、さらには現場モチベーションも上がらず、退職して行くことも考えられます。

この3つのケースを経営陣がこの状態に慣れてしまっている可能性がありますのでこれらに対してどうすれば、コスト、エンゲージメントの観点で改善するか提案していく必要があります。

ポイントは部署が分かれていてもビジネスとエンジニアが一体感を持って進められるやり方を考えることです。

例えば、スクラム開発を導入し、開発の全体像をビジネス、エンジニアが一緒の空間で把握をしながら進めるやり方。

定期的にサービスの合宿などを実施し、お互いの相互理解と方向性を確認する。

など、色々アイディアはあると思っています。

ちなみにここからとても重要なことをお伝えします。

これらの提案はエンジニアの上層部にしかできません。

なぜだかわかりますか?

ビジネス部門は、うまくいかない理由にエンジニア側の問題で逃げることができるから、別にこのままでも良いと思っていたり、そもそもこれが当たり前だと思っている可能性があります。

なので、非常に難易度が高い提案かもしれませんが、

その企業の人材、使える予算など踏まえ、ビジネスとエンジニア部門の壁をなくす案を考えてみてください。そして

より良いサービスを立ち上げるために

 無駄なオーバーヘッドをなくし(コスト)

 一体感とやりがいを持って進めていきたい。(エンゲージメント)

このような思いをどれだけ気持ちを入れて伝えられるか、どう改善したいかが、エンジニアの上層部に求められることだと思います。


 







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