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最近ハマっている「海苔」の話

12月29日から1月3日まで、横須賀に帰省していた。「湯楽の里」(帰省すると必ず行く、東京湾を一望できる露天風呂)で疲れを癒したり、浪人時代の友人たちとフットサルをしたり、近所の神社で初詣をしたり、箱根駅伝を観たり、兄夫妻とたこ焼きパーティーをしたり、猫に引っ掻かれたりと、仕事を忘れてのんびり過ごせた。読書は捗らなかったが、noteは結構更新できた。今年は「書く年」にしたいので、今日も書いている。

ごく個人的な年末年始の楽しみは、大森の海苔問屋「五味商店」で仕入れた「新海苔」を味わうことだった。12月のある朝、お店へ行くと、いつも対応してくれる女性スタッフが、「社長、こちら中村さんといって、最近よく海苔を買いにきてくださるんです」とたまたま売り場にいた社長に声をかけてくださった。

「今日から新海苔が並んでいます。弟が入札で仕入れてきて、今朝、私が二階の工場で焼いたんです。すぐ袋に詰めてシールを貼っただけなので包装はシンプルですが、味は抜群においしいです。口の中でとろけますよ。こっちの千葉産の青混ぜ海苔は、すきやばし次郎などのお寿司屋さんでも出しているものです。香りがたまりません。佐賀産の新海苔もぜひそのままで食べてみていただきたいです。この時期だけのものですから」

社長から直にそんな説明をされたら、買わずにはいられない。家族で味わうため、開けずに取っておいた二種類の新海苔を持って帰った。ちょうど帰省した日の夕食が「手巻き寿司にしよう」とのことだったので、「なら、良い海苔があるよ」と早速見せ場がやってきた。

どちらもうまかったのだけど、やっぱり高級なお寿司屋さんでも使われているという千葉産の青混ぜ海苔が、酢飯や刺身と絡んだときのパリッとした見事な食感、そして後から口の中に広がる香りが素晴らしく、「ああ、これは最高だ・・・」と思った。34歳にして、「本当にうまい海苔」というものを知った。もうスーパーの海苔は買えなくなるかもしれない。

「海苔は少し高くても、おいしいのがいいよね。大抵10枚入りだから、1枚食べておいしくないとガッカリして、残りを食べるのが嫌になっちゃう」

と話した母に同感である。元旦の朝は餅に醤油をつけて海苔を巻いたが、これも当然うまかった。

1月2日に兄夫妻がやってきて、夜はみんなでたこ焼きをつついたのだが、ぼくは兄たちにも海苔を食べさせたくて、「たこ焼きにこの海苔を巻いて食べるとうまいぞ」と謎な提案をしつつ新海苔の魅力について力説していると、兄は半ば呆れながら「お前、『マツコの知らない世界』にでも出ろよ」と言った。さすがにあの番組に出られるほど海苔好きを極めるつもりはないが、思わず熱っぽく語りたくなるうまさであることは間違いない。ちなみに、たこ焼きに海苔を巻くのもなかなか美味だった。

この新海苔を味わえたことで、自分の舌に良い基準ができたから、今度はこれを上回る海苔を求めていきたい。機会があれば有明の方にも行って、現地で様々な海苔の味わい方を体験したい。

ところで、「マツコの知らない世界」では2018年に海苔特集をやっていたそうだ。観たかった。

ただ、番組で取り上げられたという「久保井海苔店」は近所のお店なので、近日中に行ってみたいと思う。ぼくは飽きっぽい性格なので、3ヶ月後には「利尻昆布と羅臼昆布の味の違い、ご存知ですか?」とか「最近は干し芋にハマっています」とか言っているかもしれないが、少なくとも今はちゃんと海苔にハマっている。飽きが来るまでは全力で楽しみたい。

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