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「君に100万円を投資しよう」

昨日のnoteにも書いたとおり、8月にオーストラリア、11月にフランスへ行くことに決めた。それぞれ10日間と2週間の旅。恥ずかしながら、この2つの旅で貯金がほぼ消えるから、覚悟のいる決断だった。それでも、突き抜けるためには思い切った行動を取らなくては、と思った。

この決断には、不思議なほどの反響があった。ある方からは、「君に100万円を投資しよう。10年後に150万円返すようにがんばれ。やればできる」という連絡が届いた。その件は後日改めて相談させていただくのでまだ未定だが、ぼくにはその言葉だけで、その気持ちだけで嬉しかった。

とはいえ、今回はこれまでの自転車旅のように、何か大きな挑戦をするというわけでもない。もちろん、現地で何かしらユニークな体験をしたり、こまめに発信をしたりもしていきたいが、正直ただの海外旅行である。だからどうしてぼくに対して「投資しよう」などという嬉しいことを言ってくださるのだろう、と不思議に思っていた。

でもその謎は、徐々に解けていった。

本当ならば、3週間くらいはヨーロッパに行きたかった。兄が住むベルリンにも行きたいし、ローマやシチリア島にも行きたいし、イングランドで三笘の試合も観たいし、スペインのバスク地方で久保建英の試合観戦もしたい。でも2週間しかなかったら、全部は無理だろう。移動ばかりの忙しい旅はしたくないから、ある程度滞在場所は絞る必要がある。

資金面が怖くて2週間にしてしまった。この悔しさ、忘れてなるものか……。いつかまた2〜3ヶ月行ってやるからな!

という率直な感情をTwitterで吐露したところ、Aimotoさんという女性から、思わぬ返信が届いた。

「あといくらくらい要りますか? 2週間を3週間にするのに。貴方が素晴らしい文章を書くのはわかっています。15万円くらいでしたら出せますよ。私は色々あって今は海外に行けないので、何とかお力になれたらと思うのですが」

こんなにもぼくの文章を信頼してくださっている方がいるのかと驚き、思わずFacebookで紹介すると、

「よーたが渡航して良い文章書くために、寄付したい人はたくさんいるよ」
「すごおい!でもその方のおっしゃりたいこと、わかるかも」
「自転車旅の協賛集めの時と同じオーラがあるんじゃないかな」
「ぜひ受け取ってください! そして文章で感動というお返しを…」

などのコメントが相次ぎ、二重に驚く結果となった。

先日、京都での講演に招いてくださった南山会長からは、「皆さんが君に何を期待しているかわかりますか。勇気、元気をもらいたい方がいっぱいいるんですよ」と言われた。なるほど、と思った。

結果的に、ぼくが買った航空券は日程変更不可のチケットだったため、残念ながら3週間に延ばすのも、Aimotoさんから資金援助を受けるのも、諦めざるを得なかったのだが、しかしやはり、お言葉だけで嬉しかった。「人々が何をぼくに期待しているのか」が見えてきた。

自分の活動によって、少しでも日本に元気を届けられるならば、使命感が増す。遠慮して小さく活動するよりも、善意をありがたく受け取って、精一杯の元気と勇気を届けるのが最善な気がしてきた。

もう、突き抜けるしかない。ぼくはやりたいことをやって、経験したことや学びを書いたり話したりする人間になりたい。

ギリギリではあるけど、今回の旅は自腹でやる覚悟がある。だけど、旅と発信は今後もどんどん続けていきたい。いろんな場所へ行って、自分の視点で伝えたい。だから応援してくださる方がいるならば、カンパしていただけたら嬉しいし、ありがたく使わせていただきたい。そんなスタンスで、全力で旅と文章をやっていきたい。

そして、やりたいことに向かって進んでいく爽快さと、それを温かく応援してくださる方々の存在。どちらも、懐かしい感覚だった。なんだか、ぼくの旅は、もう始まっていると感じた。だから書き始めることにした。「旅が始まるまでの過程」をも物語に変えていきたい。

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