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世界1周中(1年間22ヶ国38都市)にフト文章書き始めたらできた処女小説「ヨートピア」7/44


わたしは宇宙にいた。宇宙ってなんだろう。地球上にいるときも宇宙に居たと言えるのだが、人間の定義に従い、少し高度をあげ、地球の表面を見れるくらいになり、空気がなくなった領域に入ると宇宙と呼ぶそうなので、そういう表現を使うことにする。とにかくわたしはその高度に居た。地球は緑と青に光っている。そしてここにはいわゆる酸素o2の粒子がない。風もない。地球生活をしていたわたしから見たらなにか物足りない、心細い、寂しい。と思っていたが、見たことない粒子がどこからともなくやってきた。「やあ!俺は宇宙のガイドを頼まれたうーるだ。よろしくね」「よろしくおねがいします。初めてなもんでなにもわかりません」「みんなそうさ、そのために俺がきた。まず自己紹介しとくと、俺は地球上では人間の心という部位にしか存在しない粒子で、それ以外の外の世界では存在しない特殊タイプなんだ。でも地球を離れると無数に俺は存在するんだけどね。」「つまり地球上では人間の心の中だけに居て、宇宙ではそこら中に居るということですか?」「んだ」周りを見渡すと確かにうーるに似た粒子たちがあちこち遊泳している。「まー詳しい話は移動しながらするとしてとりあえず行こうか」「どこへ行くんです?」
「まずは月だよ。地球出身の方は月からのコースと相場は決まっておる」

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