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キャリアづくりで活用できる野村総研の仕事の「型」

このnoteの概要

こんにちは、村井庸介です。

就職・転職における内定取り消し、自宅待機が増え今後のキャリアについて悩む方の話を聞く中、僕が世の中に貢献出来ることは何かと考え、働き方・キャリアについて、出版した2冊の著書をもとに、このnoteを始めました。

いまは、転職などを考え始めている方向けに、
「ずらし転職」(ワニブックス)
から、実践できる内容をピックアップし、お届けしてまいります。

キャリアを重ねていく過程での、「ずらし転職」の考え方、方法をここまで紹介してきました。しかし、いざ実践しようとすると、「本当にこれで掛け算の要素となる仕事ができているのか」「次に選ぶ道はこれで正しいのか」など、自分の判断に対し、不安に感じることもあるでしょう。

そのようなときにどう考えるか、その結果下した判断、行動が妥当だったのかを確認する方法について、話をしていきます。

野村総研に根付く提案の型「GISOV」

まず紹介するのは、GISOVという考え方です。これは、私が野村総研の在籍時に先輩から口伝えで教わりました。(詳細は仕事の「型」編をお楽しみください)。

野村総研に在籍した人なら知っていることなので、たまにOBのインタビュー記事などを読んだりすると、
「野村総研ではこういうのがありまして」といってGISOVを紹介していたりします。

ですが、私が在籍していた当時の野村総研では公式化して研修で教えたりしてませんでした。

いかに社員やОBに根付いた考え方かがわかります。

GISOVとは、

GOAL(ゴール:目的・目標)、
ISSUE(イシュー:課題)
SOLUTION(ソリューション:解決策)
OPERATION(オペレーション:実行計画)
VALUE(バリュー:付加価値)

の頭文字をとったもので、基本的には提案書の型として使われています。

今回は、この5項目を日々の仕事の設計にも意識して取り組んでいれば、どういう要素をもって仕事に取り組めばよいかというのがわかって、仕事でつまずくことが少なく、結果として「ちょっと突き抜ける」ということが、比較的簡単にできやすくなります。

転職も同様です。どういう要素を意識して転職に取り組めば、業界、分野において希少性のある人材となれるのか考えることができます。

まず「どこを目指すのか」

まず肝心なのは「どこを目指すのか」というゴールです。「社内でこんなことをやりたい」といったときに、上司や会社の目指す方向性があるのに、そこから離れてとんちんかんなことをやっていても仕方ないのです。

なので、どこを目指しているのかという方向性は、最初に確認しておきましょう。目標を確認した後に、その目標達成の障害になる「課題」は何か、なぜ達成できないのかということを確認します。

そして、そこから課題をどう紐解くかという解決策を考えていきます。解決策だけ出して「こうすればいいじゃん」というのは、よくありがちな社内の〝正論マン〟になってしまうので、それではいけません。自分を含め誰がいつまでにどうやるのか、具体的に見据えましょう。

「突き抜ける」ための具体的な方法

周りから「突き抜ける」ためには、会社・上司から依頼される業務だけでなく、自分で仕事をつくったり、もしくは業務範囲は変わらないものの、同僚よりも圧倒的な数量をこなしたりといったことが必要になります。となると、その時間をどうつくるのかといった、行動計画がなければ実行はできません。

私が個人的に好きなのが、「なぜ私にその仕事を任せるのか」「なぜわが社に任せるのか」をいつも考えろ、という教えです。私は、これを常に意識するようにしています。

これまでも、他者と比較されない「何か」をつくるために、掛け算キャリアが大切だというお話をしてきました。

まずは、ほかの人が困っていることに対して、自分が助けに入れるのであれば助けに入るといったことを、癖としてやれるとよいでしょう。

たとえば、タイピングが得意だから議事録を率先してとるといったことです。タイピングが速くて、リアルタイムで議事録をとることができれば、会議が終わった段階で、社内で回覧できる状態になり、社内の人は助かりますよね。

上司もその場でチェックできるので、時間の短縮になる。そんな些細なことでも、ほかの同期がやっていなければ目立ちます。すると、「あいつに仕事を任せるとうまくやるから、ほかの仕事も任せてみよう」となって、掛け算のチャンスにつながっていきます。

エクセルが得意な人なら、ほかの人の分析業務も引き受けてみるのもよいと思います。

会社のなかでさまざまなデータを見ることによって、より会社のなかで起きていることがわかり、そこから新しい企画を提案できるといったこともあるでしょう。

大事なのは、自分の得意な領域に持っていきつつ、同僚や上司が手が届かない、苦戦しているなど痒いところに手を届かせながら貢献するということです。

出展:ずらし転職(ワニブックス)

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