vol.15
現場と管理者の温度差というか、思考の違いは常日頃思い知らされる事が多いけれど、特に「職場環境」においてはその差が特に激しいなと思う。
管理者が思う職場環境とは、成果につながるために必要なもの。基本的には。もちろん、快適な職場、というファジーな表現を否定するつもりはないし、モチベーションが成果につながる重要なファクターであることは理解しているつもり。まぁ、それがつもり止まりなのかもしれないけれど。
一方で現場が思う職場環境とは、ほしいものが揃っていること。決めつけ・思いこみだと現場は否定するだろうけれど、管理者からすればそういう風に見える。例えばウォーターサーバーやフリードリンク、リフレッシュルーム、社食、施設利用権、などなど。
それって、どのくらい利用するの?それがない今に対して、どういう不満を持っているの?
現場から上がってくる要望は得てして、頻度と具体的な課題が存在しないと思っている。
欲しいものはなんですか?と聞けばそういう答えが返ってきて、管理者の視点から不要と判断されて導入されず、現場のことを考えてくれない嫌な会社だ、というマイナスの感情を植え付けてしまうのは目に見えている。
それなのに、なぜ「欲しいもの」という安直な聞き方をするかね。
私は中間管理職であり、プレイングマネージャーであるため、席は現場にあるが視点は管理者にある、いわばコウモリ的ポジションである。
そのコウモリが考えると、面倒くさくても
「無くて不便しているものは何か、具体的事由と併せて教えてください」
と聞かなくてはいけない、と思うわけである。
面倒くさい聞き方をしても、具体的事由を持っている人は少なからずいて、それを解決することは管理者の明確な課題になるので、よほど稟議が通りやすい。
夏は暑いからクーラーボックスにアイス入れてほしい!なんて意見が出てきたら、それはアウトプットの質を問で担保しない、聞いた側に責任がある。というのが私の考え。
聞かれた側は聞かれたから答えただけで、「そのくらい社会人の常識で考えればあり得ないことは分かるだろう」という、問うた側の論理は管理者視点でしか持ちえない発想だと思う。
遠慮せずに言ってね。そのくらい考えれば分かるだろう。
この矛盾を自分が生み出していることに気づいている人は、果たしてウチの会社にいるのだろうか。
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