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RAG FAIRとは何か

RAG FAIRとは何か

を書き始めたら、
長くなったけど、何周かしただけの話。


突然ですが、突然ではなく、ずーーっと考えていること。

RAG FAIRってなんだ?

当事者として考えるわけだけど、これがまた難しい。
考える上で、結成から今まで周りからもらった言葉もヒントになる。


1 アマチュア時代、我々を遠くから呼んでくれたイベント企画の方いわく

「いろんなグループが出てたけど、この人たちは誰にも嫌われない気がした」

(好かれる、喜ばれるでなく「嫌われない気がした」だそうな。笑)

2 デビュー後「NHK スタジオパークからこんにちは」出演時、西のおばあちゃまから届いたFAXでは

「(初めてみたけれど)なんて楽しい人たちなんでしょう!」

(これとても嬉しかった。ヘンテコな与作を歌ってよかった・・・。)

3 三年ほど前「今までよく知らなかったけどファンになった!」と言ってくださったサッカーチームのGMいわく

「いや、なんか歌以外も全部楽しいのよ、エンターテインメントっていうかさ」

(歌以外のダメ出しをたくさんされてきてよかった・・・。)


そう、RAG FAIRとは誰に対しても「とにかく楽しい」を作るグループ、だ。
音楽はそのためにある。

人生が変わるようなメッセージソング、涙をさそう恋愛ソング、
そういうオリジナルソングがあることに越したことはない。
作りたい、とも思う。

でも極論、カバー曲だけでも、
もっと極論、オールユニゾンでカエルの歌を歌っても楽しいことができる。

(言い切ったけど、大丈夫??輪唱くらいしないの??笑)

しかも身一つで、場も相手もを選ばずに。

保育園、病院、お年寄りの集まる場。
モスクワの広場でロシア語の会話本を開きながらでも。

別に我々の存在が記憶に残らなくともいい。
その日、その時間「なんか楽しかった」と思える場を作る。

・・・いや、言いすぎた。
名前くらいは覚えていただきたい。


振り返ればアマチュア時代からあった要素だというのに、
こう思うまでには時間がかかった。

遠回りしたのはプロになってからの変な思い込みのせいか。

「プロはあれもこれもできなくてはならない」
「アーティストとはこうあるべきだ」

そんなことを考えて、
周囲のプロに頼めば2時間でできるであろうことに数日費やす。
ものすごく細かーいことに。

時に作詞でプロのキャッチーな言葉に噛みつき、
もう他の名曲で歌われているようなメッセージを乗せようとする。
やめとけ、今見るとたいして出来もよくないし、それ楽しくないぞ。

当時のスタッフはよく我慢してくれたものだと思う。
我慢、というか扱いがわからなかったのかもしれない。

下積みゼロから一流に囲まれる世界でもがくこと数年間。

あぁ、当時の自分たちを助けてやりたい。
今3時間くれればもっと進むだろうな、なんてこと数知れず。
・・・ま、みんなそういうもんですかね。


と、ここで思考のジャンプ。

私「リーダー」という役職を小学校から今に至るまで、
何かしらずーっとやってきてるわけですが、

「俺についてこい」
「あぁしろこうしろ、よし教えてやろう!」
的な引っ張るタイプではなく、

言っていることといえば

「仲良くやろうよ〜」

しかない。

あ、もうひとつあった。

「助けてください〜」

が。

サークルで後輩がたくさん入ってくれたとき、
何も教えられずに、助けだけ求める。
「ライブやりたい。やったことない。どうやるの?助けてー」と。

「できないならできる人に頼んだ方が早くていいものになって、みんなハッピー」

と、この頃からわかってたのにねぇ。

「できなきゃダメだ!」みたいな間違ったプロ意識を身に纏い
お得意の「助けてー」が言えなかった時期があったようだ。

なんてもったいない。


思考のジャンプから戻る。


ほかに周囲からもらった言葉では

「もっと欲があればねぇ、君たち本当に欲がないから」

なんてものもある。

プロデビューしたいです!

とは思ってなかったメンバーがほとんどなので、
「目指せ!〇〇」みたいな目標も立ちゃしない。
これはやりにくいよなぁ。(笑)

山の頂上に登る気がないのに、登山の格好だけはさせてもらっているような。


でも、不思議なもので山の麓でいろいろ見聞きしながらドタバタしているうちに

「あそこにはこんな音楽の山があって、そこがまた面白い山なんですよ〜」
とか
「あっちの山の歌はすごいですよ、え?僕らは登れないんですけど(笑)」

みたいなことは気づくし、伝えたくなる欲も出てくるし、
伝えるのも上手くなっていく、という。
なんせ出会う方々は超一流、そりゃ刺激もヒントももらいたい放題である。

エンターテインメントの山に登る前に一度立ち寄ってもらう最高の場所。
興味がなかった山の魅力をお知らせする場所。
音楽でそんな楽しいガイドするのもいいなぁ、
と思えたのは10年くらい経ってからか。

伝えることの面白さと難しさ。
人も場所も選ばない間口の広さ。

この頃になると、ミュージシャンを見てショックや刺激を受けるよりも

「でんじろう先生上手いなぁ」
「さかなクンすごすぎる」

と、ジャンル関係なく伝える人の凄さに影響される。

巡り巡って現在。

結構欲深くなったようで、

「音楽って、こんなに面白いですよ」
「人との違いって、楽しむものですよ」

を我々しかやらない方法で、もっと伝えられないか、考える。

そういえば、メンバーの言葉で

「誰でもできるけど、誰もやらないことをやる」

というのもあったな。


その過程で言っていることは、

「とにかく楽しいことをやる」で
そのための
「仲良くやろうよ〜」で
早めの
「助けてー」で。

なんだ最初に戻っただけか。


いやいや、ちょっとは変化があるもので、

その楽しく仲良く、と具体的な人、モノと結びつけるようになった。

これはこの人がやったら光りそう、楽しそう、とか。
そこは任せた!お好きにどうぞ!とか。

チームというのは「いいとこ取り」するために組んでいるのである。

うむ。
RAG FAIRとは「とことん楽しい」を作る人たち。

はい、小学生の標語みたいな、
しかも最初とあまり変わらない結論に辿り着くのでありました。

こんなこと書いても恥ずかしくないのは、
もっと恥ずかしいことをたくさんしてきたからだな。。。


さて、2020年12月19日。
デビューから丸19年が経ちます。

こんなに続けられるとは思っていなかった。
ここまで来れたのも、応援してくださるあなたのおかげです。
ありがとうございます。

特に目標もなく歩き始めた中で、

どうやったら応援してくれる人に楽しんでもらえるかなぁ

を考えることが最大の目標であり、それがなければ続けて来れなかったでしょう。

楽しさ、やりがい、責任感、時にはなかなかのプレッシャー(笑)
もあったから、続けてこれました。


あ、今年が初めまして、の方。
出会ってくれてありがとうございます。

別に我々の存在が記憶に残らなくともいいのです。
その日、その時間「なんか楽しかった」と思えたらそれでハッピー。

いや、嘘!
名前くらいは覚えていただきたい。。。


そして来たる2021年の12月19日はデビューから20周年。
この先は20周年イヤーというやつです。

バカだなぁと笑いながら、楽しいものを一緒に作りましょう。
一緒に、です。
よろしくお付き合いください。

と、その前に12月18日金曜日は「RAG FAIRの音楽室4」を感謝とともに配信です!!
こちらもよろしくお願いします。

あなたのお部屋に音楽室を。
「RAG FAIRの音楽室4」
https://l-tike.com/ragfair/

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