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ビワの葉療法と過去回帰的な何か

6月6日(土)晴れ

先週から続いている体の不調。
幸い大学病院で処方してもらった薬が効いてきて、だいぶ回復してきた。

そんな中ネット通販で買ったビワの葉が届いた。

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母親がビワ療法に熱心で、僕は何か体に不調が起きれば、必ずビワで治療を受けていた。

風邪を引けば、お腹にビワの蒟蒻湿布をよくされたし、怪我や体の悪い部分には、とりあえずビワを貼って治していた。

今でこそビワ療法はそこそこ知名度があるが、僕が幼かった35年くらい前は、ビワの葉なんか貼ってどうするんだと、いろいろ言われていたこともあったらしい。

そんな感じで育ってきたので、今も軒先きなどで立派にビワの葉のが生えた木を見つけると、数枚いただいていきたくなる。ただそれをやると犯罪。しかし今は便利なことに、ネットの通販で買えるのだ。

今回足に発疹が出たので、病院の科学的な薬と並行して、ビワも使おうと思った。

まずは母親からもらったビワエキスを患部に塗り、その上からガスコンロで少し温めたビワを貼り付ける。これだけ。この後、ビワの葉がパリパリになったら交換時である。

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今回は体全体的に調子を崩したからか、母親からLINEで蒟蒻湿布もしろと言われたので、あとで蒟蒻を買ってきてしてみようと思う。

正直にいえば、僕は家を出て以来、母親が熱心にやってくれたにも関わらず、ビワのことなど忘れていて、考えることもしなかった。しかしそれは裏を返せば、それだけ健康に育ててもらったことの証なのかもしれない。

今回厄年という体の折り返し地点で、不調に陥り、思い出したようにビワの葉に興味を持ったのは、何となく示唆的なものを自分の中に感じている。家を出て探検に向かった男児が家に帰るような、体も心も過去に回帰するような、そんな印象を感じるのだ。

要するに一度昔を振り返りたくなるような、そんなお年頃になったのだろう。まあ悪いことではない。

ビワ療法は科学的に証明されているものではないので、本当に効いているかどうかはわからない。しかし僕にとってそんなことはどうでもいい。ビワの葉の感触や、体に当てることそのものに、幼い頃の温もりのような、何か「良い気」が湧き上がってくる。僕にとってそれは、治療以上に意味のあることだ。

母親には長生きしてほしい。


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