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Jリーグ 消化試合が異なるとき順位をどう考えるかーサッカーは勝点1からはじまるゲームである。

台風の影響により、各チームの消化試合数が異なってしまった。浦和はそもそも2試合消化試合数が異なっていた。さあ、我々はどうする。まずは、基本に戻ろう。

我々の大前提は、そもそも「サッカーは勝点1から始まるゲーム」であった。なぜならば、試合が始まり、両チームとも何もしなくてつったていても勝点1が転がり込んでくる。この事実を基に議論を組み立てていった。

これを試合への出場給と考えよう。すなわち、各チームは1試合するごとに、無条件で試合出場給として勝点1点を得るのである。今、我々は試合数が異なるという問題に直面している。ならば、各チームから出場給を引くのが公平であろう。

太字:出場給を引いた勝点

これは我々が「宇宙人の順位表」と読んでいるものと同じになる。宇宙人の順位表については、下の記事を読んでほしい。

勝点 勝ち2点、負け−1点

さて、我々はこの宇宙人の順位表をさらに合理化した「真実の天秤」というモデルを思いついた。更に、上表の勝点を2で割り、1勝=1点というモデルを思いついたのである。

勝点 勝1点、負け−0.5点

ハイライトした部分を見てほしい。そもそも、「真実の天秤」は、勝った試合と負けた試合のみで、勝点を計算している。そのため、計算する試合数は各チームによって異なるのは当然である。そして、この計算は出場給を−1する計算と近似できる。ここに、「真実の天秤」の真価があるのだ。

これを限りなく「真実」に近い順位表として、暫定的なものとして導入したい。名称は今のまま、「真実の天秤」でいく。

もちろん、「勝点率」を導入すれば推測値としての順位表を導出できるが、それは「確率の問題」に入るので、「事実」ではない。この線は、きっちり分けて議論しなければならないので、私は「確率」を導入しない立場をとる。

さて、以上の議論をグラフ化したのが、下のグラフである。そして、その下の通常の順位表から作った勝点のグラフと比較してみよう。

真実の天秤
通常の順位表

ここでは、詳しく説明しないが、二つのグラフを見比べてほしい。気になるのは、FC東京、名古屋、浦和の勝点であろう。上のグラフでは、勝点が並んでいるのに、なぜ下のグラフでは勝点が違うのか。

試合数差:浦和を0とした場合

上の表を見てほしい。試合数が1ずつ異なる。そして、通常の順位表での勝点は異なっている。これをどう評価すれば、公平だろうか。私の考えでは、試合出場給が異なるので、これを引いた「近似値」36点ずつとするのが公平であると思われる。それを小さな値に変換したのが、「真実の天秤」である。

以上が私の方法である。細かい話になるが、私のやり方は「記述統計」と呼ばれるものである。これに「確率」を導入すると、「推測統計」と呼ばれる分野になる。この二つは厳密に分けなければならない。確率を導入することは決して間違ったことではない。要は好みの問題である。

確率を導入すると、4.33とか7.66という半端な数字が出てくるので、「推測統計」は分かりにくいと考えている。もちろん、私の記事でも「推測統計」を大いに使ってはいるが。


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