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【ツイステ考察】夕焼けの草原の権力事情を母后摂政と呪術師の結びつきから考える

こちらの文章は、旧twitter(現X)で2023/2/8~2023/2/13にかけて書いていた

から始まるツリーの内容を(旧twitterの仕様が変わりツリー上にすると文章を追いにくくなった改悪に伴い)noteに加筆修正して移植したものになります。


前提:夕焼けの草原の都市計画とそれ以外の違和感

暁光の都の都市整備が都市計画の点でしっかりしているという点は先行者により説明がなされています。

だからこそ噴水の立地(後デザイン)に違和感が発生することから、都市計画を作った者と噴水作るのを先導した者は別人だろうという推測出来るのです。

また、水が貴重なお土地柄でモニュメントに噴水を使うのは無駄遣いでしかないのです。 なんなら作ったとして実用性が無い。そう、実用性の観点で意味がないのです。
雨乞いという事は、今は乾季でしょう。ジャックが倒れた事で噴水周辺に散水による涼む機能はないでしょう。涼む機能だけなら周囲の緑地+貯水池で充分だからです。

ヒートアイランド現象の対策としては噴水周辺で充分です。

ところがどっこい、噴水は無駄に大きくそしてデザインも金ピカです。 熱伝導率を考えると、眩しいし暑いことは想像に難くないです。 本当に、考えれば考えるほど都市計画をした人間と噴水を作った人間はどう見ても別物なのです。

おまけに金ピカの噴水が作られたのはチェカ誕生記念(5年前)です。
金ピカの噴水が作られる前にあったであろう噴水の示唆が、タマーシュナムイナ限定家具の「SSR:石造りの噴水」です。
監督生が見た金ぴかの噴水とは似ても似つかぬデザインの謎の小さな噴水。この噴水ってどこから来たのさ?のアンサーが、金ぴか噴水の先代のデザインがこれだったと考えると筋が通るのではないでしょうか?

家具説明:『暁光の都』の噴水をモデルにした石造りの小さな噴水。

また、エレファントレガシーには王家の人間しか入れない特別地区がわざわざ作られています。



美貌への執着から美容に多額の金銭の浪費をするのは、古今東西の女性の権力者です。
美容効果に関して又聞きなのも、それを享受している人間はレオナと対立構造にある地位の人間の可能性が高いでしょう。

また、王宮の建物が増築されてる点や、マジフト競技場(王立のチームが使うのか?でも民草が使える立地にないよね?)を見ると、どうも金の使い方や浪費のスケールが小さいのです。

色の違う建物(特に白い建物の方)は改築の痕跡?
王宮内にあるマジフト競技場

もっというと男性の権力者の暗君の浪費のスケールではないです。
男性の権力者ならお気に入りの女の為に離れを作るか新築で作ります。

夕焼けの草原で権力をふるっているのは誰か

さて、現在の夕焼けの草原の王家の男性で確定しているのは ファレナとレオナの父(現王)、ファレナ(第一王子・王の代行)、レオナ(第二王子)、チェカ(王孫)。

現状その手の権力・権勢を振るう事が出来るファレナは愛妻家なのも込みで新しく女を作って…とは考えにくいでしょう。
じゃあ、それ以外で夕焼けの草原で権力・権勢を振るえる立場にいるのは誰か。
それは、現在国王代行で執務を行っているであろう第一王子の母でしょう。
母后王妃が息子(あるいは王子)の幼さや配偶者の病気を理由に摂政を行うのは世界史でよく見られる事例です。

例えばスペイン国王フェリペ5世の妻のエリザベッタ・ファルネーゼ。
あるいはフランス王アンリ2世の妻のカトリーヌ・ド・メディシス。
ローマ帝国のネロ帝の母小アグリッピナ。中国や朝鮮の垂簾聴政などなど。

上記は王の妻であり、次期王や若い王の母が摂政権勢を振るっている例です。 しかし、摂政で権力を握れどその権力は一過性のものであり永遠ではありません。

歴史が語る通り母后として握った権力の行く先は穏便にいかなければ、 母が摂政として介入してくる事を息子から疎まれ排斥されるか、反逆してくる息子を疎ましく思った母后が息子を暗殺し新しく幼い王を擁立するの2択になります。
…ファレナ母にファレナも逆らえないんでは??学校に充分に通えてないようですし。

美的センスではなく、政治的センスがなさすぎる例の噴水ですが、チェカの生誕を祝ってという題目が掲げられています。
しかし、ここで考えるべきはあのデザインの噴水設立を推し進めた人間と実際に判子を押した人間は別物という見方ができないかという点です。
つまり、前者が母后(ファレナ母)で後者はファレナとなります。

ここで問題なのは、チェカの生誕を祝う噴水設立を推し進めたのは別の人間だとしても、はたから見ればファレナがやったことになるのです。
何故なら望む望まないに関わらず最終的な決定・認可の判子を押したファレナだからです。

この手の母后摂政による権力の暴走とレオナの冷遇の背景として考えられるのがレオナとファレナの母親が異なるという可能性です。
レオナ母に寵愛を奪われて憤懣やるかたないファレナ母が次期王の摂政として権力をふるう際ににくい女の息子を冷遇するという形で復讐をしているのではないかと。

さて、(ファレナは画像がないので)チェカとレオナを比較した際よくよく見るとチェカの瞳孔は(幼いのを加味しても)丸く、レオナの瞳孔は縦に長いのです。

チェカが父親に似ているのか母親に似ているのかはわからないがファレナの血を引いている以上何かしら父似の点もあるとも考えられます。

瞳孔の違い一つとっても、父親は同じでも母親が異なる異母兄弟と考えられないでしょうか。 いや、さすがにそれはムリあるやろと突っ込みを受けるでしょうか。ですよね。

という事で、元ネタのDの方に当たります。
ファレナの元ネタはムファサ、レオナの元ネタはスカーというのは一般に知られていますが、ムファサとスカーのモデル元のライオンは異なっているのです。

ムファサ→アフリカライオン
スカー→バーバリライオン

アフリカライオン:ムファサのモデルになったライオン
バーバリライオン:スカーのモデルになったライオン

これを、素直に落とし込むならば、父親は同じだが母親は異なっていると想像するのは難くないと考えられます。

【2024/5/8追記分】
1994年当時のプロデューサーによって明かされた裏設定に主人公シンバの父親ムファサと、叔父のスカーが兄弟ではなかったというのがあります。
詳細は下記の記事を閲覧してください。

呪術師との結びつき

さて、正室の自分(ファレナ母)を差し置いて側室(レオナ母)に寵愛を奪われたとなったら。それはもう憤懣やるかたないでしょうし、ファレナ母は先に妊娠しなければ、もっというと王子(男の子)を生まなければというプレッシャーがのしかかるでしょう。
歴史上王妃や妃が男の子を生むことに心血注ぎその過程でまじないやら呪術やらに頼り、あるいは傾倒していくのは珍しくないのです。

例えばフランス王に嫁いだカトリーヌ・ド・メディシスという女性がいます。

カトリーヌ・ド・メディシス
実家はあのメディチ家


彼女は正妃の身でありながら年上の愛妾のディアーヌ・ド・ポワチエに夫の寵愛を奪われ、後に息子の摂政となったカトリーヌはディアーヌに財産召し上げという復讐をしています。
そして、カトリーヌは嫁いできてから数年妊娠できなかったことでフランス宮廷内で追い詰められ、妊娠の為に当時妊娠に良いとされたものは片っ端から試しており、その中にはまじない的な、呪術的アプローチも含まれていました。

ファレナ母の話に戻ります。歴史上見られる事例同様、もしこちらの推測が通るならば王子妊娠に関して多大なプレッシャーを負っていたであろうことは筋が通ります。
その際に呪術師を頼っただろうことも想像に難くなく、もし希望通り「第一王子」を産むことに成功したならば、母后がますます呪術師に傾倒していくだろうと推測できます。
さて、ツイステ君の妙な生々しさというか現実にある問題を取り上げるにあたって、未だ出てこない「宗教に入れ込む親」あるいは「自然派ママ」がいる訳なのですが、これがファレナの母/レオナの義母に当てはまると考えられないでしょうか?

さて、ライオンキングにはヒヒの祈祷師のラフィキがいます。

ディズニ―公式によるラフィキの説明文に「祈祷師」の文字がある

政治的センスのない例の噴水は、掲げられている子ライオンよりも掲げているヒヒの方が目立つデザインになっていると言えないでしょうか?

あの噴水で金ぴかなのは子ライオンとヒヒなのです。 ライオン(キングスカラー王家)の権勢を示すなら金ぴかなのは子ライオンだけで良いのです。

また、現代のアフリカにおいて、呪術師・妖術師の類は現役です。
例えばアフリカ地域の感染症に対する課題として、エボラ出血熱のケースだけでなく多くの病気において、現代的な医療を利用せず、呪術や精霊信仰、薬草などを用いた伝統的な医療に頼る慣習が残っています。
こうした伝統的な慣習が色濃く残る地域では、発見・治療・感染拡大を防ぐ対策が遅れることになるため、治療を司る伝統医療師や伝統的医療に頼る住 民に対する現代医療への理解や協力を得るためのアプローチが各地で展開されています。

となると、夕焼けの草原においても呪術師の影響力は無視できず(何ならバリバリ現役で)、その影響力を用いて母后から見ると政敵にあたるレオナの評価を下げさせたとも考えられないでしょうか。
そして、もっというと呪術師の影響力は現在の王宮で実権を握っている母后の後ろ盾により担保されていると考えれられないでしょうか。

歴史が示す通り宗教と権威は結びつくのです。
夕焼けの草原で想定される王権の体制維持に使われているのが個人的には王権神授説ではないかと考えているのですが、王権神授説はいわゆる絶対王政国家において国王およびそれに依存する貴族や聖職者によって体制維持の理論として展開されたものです。

絶対王政という理念自体が現代においては時代遅れでしょうが呪術師と王権(というかファレナ母)において権勢をふるうには都合が良いのです。
ファレナ母のふるう権勢により生まれただろうものが、上述の水資源の無駄遣いである例の噴水や王宮敷地内の謎の滝、改築された屋敷・建物にマジフト場です。

じゃあ、現状推測されるファレナ母(後呪術師)を何とかするにはどうすればよいのでしょうか。
ファレナ母には王宮という表舞台から「ご退場願えば良い」のであす。
上の方で挙げた、摂政として介入してくる母后への反逆&実権のファレナへの移行です。
要は親からの支配への脱却と独立・自立です。

親と子の観点で考える

と、いうのはツイステ内での共通テーマに「親と子の関係」があるからではないかと個人的に踏んでいて。 本編1章で明かされたリドルとリドル母の関係性から始まる「親子関係」の話を、手を変え品を変え描かれています。
本編2章では、当初レオナと兄だが疑似的な父のファレナの話かと考えていたのですが、ファレナもまた、ファレナ母の子供なのです。
ということはむしろ、レオナ&ファレナとその母(レオナからすると義母、ファレナからすると実母)の関係の話とみる方が筋が通りそうなのです。
(ちなみに義父との関係性はアズールにむしろ当てはまる)

というのは、レオナが言及する父王は肯定的に触れられているのです。

レオナさんのスタンスは夕焼けの草原においては画像2枚目にある通り改革推進派)です。
となるとやはり、現状不自然なまでにスルーされているもとい言及されてない母親サイドと折り合いがついてないというか対立関係にあるだろうと推測します。

上記を踏まえると2章の回想における夕焼けの草原の王位継承権おかしくない?という疑問の解決に繋がりそうなのです。 ただでさえ夕焼けの草原の王族の有事における緊急時用のスペア候補が少なすぎるという疑問があって。

この発言を素直に読むと王位継承権はファレナ(第一王子)チェカ(王孫)にあると読めます。
…これ、ファレナ母が母后摂政やるに当たって都合が良い相手を手元に残してるとも読めないでしょうか?もっというとファレナ母が傀儡にするのに都合が悪いレオナが排除されたとも読めないでしょうか。

となると、2章の回想のファレナのこれは、レオナへの助けを暗に求めてるとも読めそうです。

続ハロウィンでレオナの口から語られたエピソードは(嘘をいう必要がないので)概ね真でしょうし、彼の頭の良さを表すエピソード込みでファレナがレオナに対して一種の夢というか期待をしているだろうと読めます。
ただしレオナは(本編でも)夢見てんじゃねーよと自分に夢を見るのはやめろと否定しています。

レオナのスタンスは自分に夢を見るのはやめろ。
ただ、ファレナはレオナに夢(期待)を見ている。
ファレナがすべきことは、弟に頼る(もとい夢を見る)のではなく、大人を頼ることです。もっというと父王政権下で辣腕を奮っていたであろう大人である家臣達と連帯して母后に「後退任願う」事です。

その土壌は、あります。ファレナ母(母后)が夕焼けの草原という表舞台においては過去の人になっていることです。
夕焼けの草原に住むラギーに言及されているのはあくまで、「ファレナや兄嫁」なのです。国政と言う観点で表に認知されているのはファレナ母ではないのです。ファレナ母が権力を握っているのは王宮内です。

最も故に王宮内でファレナは下手に動けないのでしょうが。チェカが生まれた事で実権を握る母后にとってファレナが邪魔になった時排除するという選択肢が生まれるからです。ファレナ排除後はチェカを傀儡に据えて母后摂政を続ければ良いので。
…あのマジフト場はチェカを傀儡にする際のご機嫌取りの一環だったりするんですかね?

年齢的にもチェカがマジフトに興味を持ったのがレオナの活躍をきっかけにしている可能性が…

【2024/05/08追記分】

レオナクラブウェアより、夕焼けの草原にはプロチームすらないっぽい(厳密には外からお客さんを誘致できるレベルのトップチーム)ので、マジで王宮内のマジフト場が王族の道楽説が濃厚に…。

【閑話休題】

ただし、上手いこと王宮内で影響力を持つファレナ母とファレナ母が後ろ盾になっているだろう呪術師さえ排除出来れば、現状のブレイクスルーに繋がります。 なんせファレナも息子が生まれており、母后摂政は必要無い年齢なのですから。

ツイステのテーマだと推測する「親と子」の観点でも筋が通るでしょう。


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