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【ツイステ考察】夕焼けの草原において想定される近衛(軍隊)の位置付けと資本の問題を考える

こちらの文章は、旧twitter(現X)で2023/2/22に書いていた

から始まるツリーの内容を(旧twitterの仕様が変わりツリー上にすると文章を追いにくくなった改悪に伴い)noteに加筆修正して移植したものになります。


「伝説」と言われていた元近衛兵ですら退職後(厳密には退役後?)はバスの運転手業務でギリギリの生活してるのが夕焼けの草原イベで発覚しました。

ここを起点として夕焼けの草原において想定される近衛(軍隊)の位置付けと資本の問題を考えていきます。

前提

まず、夕焼けの草原は、現実世界のアメリカのような経済的強国どころかアフリカにある多くの国同様に発展途上国の域を出ないだろうという前提で話を進めていきます。

夕焼けの草原の経済事情

国のインフラを構築・整備するのに莫大な金を夕焼けの草原が自前で賄うのは恐らく難しい状況です。
これは夕焼けの草原の産業からも推測できます。現在分かっている夕焼けの草原の産業事情は以下の通りです。
・食料品:ブランドカカオ豆、コーヒー
・伝統工芸品:高級ラグ、チェスセット、ハンドメイドの織物、ビーズ
・化粧品:ナチュラルコスメ
・転がってる貴金属や天然石
・観光(観光地は多くない、道も整備されてない)
外貨獲得の手段は高級路線といえど一次産業が大半です。内需は言わずもがなの状況です。

インフラにかかるだろう莫大な金を上記であげた自国(夕焼けの草原)産業から賄うのは難しいのが実態でしょう。
となった際にインフラ整備の為の金の出所として外国から金や資本を借りるのが次善の策です。
戦後の日本の新幹線だって世界銀行からお金借りて作ってますからね。

https://www.worldbank.org/ja/country/japan/brief/31-projects-shinkansen

インフラ整備の為に金を貸す外国側にもメリットはあるからです。 将来を見据えて恩を売るも良し、その地域の利権にいっちょ噛みするも良し。日本の円借款や中国の一帯一路構想とかがわかりやすい例だと思います。
つまり、短期的視野ではなく長期的視野の判断が必要になる訳です。

じゃあ、実際問題夕焼けの草原に他国の資本が入ってる素振りが見えるかというと、今回のタマーシュナムイナのカメラワークでは見えなかったと言わざるを得ません。
なんでかって? 金の貸し借りの意図にもよりますが、道が整備されてないガタガタオフロードだからですよ!!交通の便が!放置されてる!!

まあ、レオナさんがこう言ってるので

少なくともレオナさんから見えてる範囲では夕焼けの草原では開発が進んでないでしょうし、軍縮して浮いた予算を経済格差の穴埋めやあるいは推測通り開発に使って上手くいくかは別問題な訳ですが。 開発にはノウハウがいるのですから。

そういう意味では本編7-6でレオナさんがインターン先に選んだのが鉱業・エネルギー企業の研究所なのは、開発のノウハウの吸収か「開発現場を知る」という意図の見える選択な訳ですね。

つまりアプローチとしては外国資本を引っ張ってくるのではなく内需。主要産業を一次産業から二次産業へ移行させる。

となると、夕焼けの草原は現状他国から金を引っ張ってこれないし、かと言って自国の内需でインフラ代を賄えない状況と解釈出来ます。
そうなったら、支出を切り詰めるのが道理。そこで切り詰められたのが人件費、もっというと軍事周りの予算だったのではないか?と考えられないでしょうか。

夕焼けの草原の軍事事情

途上国において軍隊とは、人的資源や財的資源の観点で大きな負担になるんです。 つまり予算確保の為の軍縮です。
夕焼けの草原では人的・財的資源を、開発分野に投入する為の軍縮がなされているの可能性があるのではないでしょうか?

平和な時代においては軍隊はただでさえ金喰い虫なのに加えて途上国において軍事費の負担は国庫には重すぎるわけです。
そしてチェカに撒かれた近衛兵は「現場から離れた人間が駆り出されている程の人手不足」を、反則行為への審判の対処は「人手不足による審判の質の低下」を示唆していると考えられないでしょうか。

もっというと、これらはレオナの勢力に直結する軍部の勢力を削ぐ為の軍縮という意図もあるのではないでしょうか。
2章のオバブロ回想で明かされたのは王宮(=政治の場)での居場所の無さでした。今回のキャッチザテイルは近衛兵や元近衛兵が登場しており言ってしまえば軍事の場です。

なんなら、レオナの授業を受けたい現役の王家近衛兵の存在が描かれていましたね。

サンセット・ウォーリアーはレオナ(第二王子)に率いられる立場です。

政治の場である王宮はともかく軍部に所属する近衛兵からはそこまで悪感情を抱かれていないです。
レオナの政敵からしたら軍部は力を真っ先に削いておきたい勢力です。なんなら有事の際軍事クーデターで既存の権力基盤にいる自勢力をひっくり返される恐れがあるのですから。ならば適当に理由をあげ軍縮して勢力を削ぐという絡め手を王宮サイドがやってもおかしくないのです。政治は陣取りゲームです。

政敵(推測ファレナ母)についてはこちらで。

ちなみに、軍縮で軍事関係の予算削られてるんでは?の傍証になりそうなのが伝説とまで称されたバス運転手やってる元近衛兵です。

伝説とまで言われた元近衛兵が食い詰めてるの、恩給制度(軍人の年金制度みたいなもん)の予算が大きく削られて傷病賜金しかないor廃止という状況下にあるんでは??

これは、日本の恩給制度の話なんですが、
①公務のために死亡した場合
②公務による傷病のために退職した場合(上の傷病賜金)
③相当年限忠実に勤務して退職した場合
に貰えるんですが、伝説の元近衛兵は怪我人上等のシステムのキャッチザテイルに出場してることから②は除外、③のパターンに該当すると推測します。

本来ならば③に当てはまるので恩給制度があれば貰っててもおかしくない=国からの社会保障の対象に入るはずなのに、それを享受出来ているとは考えにくいのです。 ちなみに日本に限らずともディズニーの本国のアメリカだって退役軍人に対する年金制度ってありますからね。 となると、国の都合で縮小or削減の対象になったと考えれば筋は通るんです。
現に大日本帝国時代に緊縮財政に伴い恩給制度が縮小された(③のケースで貰うのに必要な勤続年数を延長した)事例がありますからね。

最も、夕焼けの草原の近衛は警察が本来行うような警備を行っている以上、9.11以降アメリカで起きた警察の軍隊化の逆で(or捻れたか)軍隊が警察業務をやる羽目になっている描写から、近衛は名誉職の域を出ないのでは?とはいささか考えにくいです。
名誉職と名言されているのはサンセットウォーリアーのみだからです。

じゃあ、軍隊(近衛)が警察業務も行なっているのは何故か。
これは、国家権力による暴力装置として一緒くたにされている可能性もありますが治安維持装置としての流用しているのとは別に、「警察としての基礎的知識を身につける機会がない」ことや、「教育が十分に国民に行き届いていない」ことといった資本の不足でしょう。

JICAによる、アフリカ地域での警察の研修に関するリンクを貼っておきます。
https://jica.go.jp/drc/office/activities/project/02.html…

つまるところはお金がかかるのです。教育にも。というかインフラや教育といった抜本的部分を整備しなければならないとわかっているけど、致命的にお金や資本や人材が足りないって状況なんでは?

端的にいうと知識人階級の不足、知識人を育成する為の教育環境の不足、教育環境整備に必要な資金の不足、資金繰りとしての産業の不足…という負のループが発生しているでしょうし、その負のループをどうやって解決します?という。
となると、現場を回す為使えるやつは馬車馬のように働く羽目になります。

この少ない使えるやつに仕事が集中して馬車馬のように働く羽目になるのでは?という傍証がキファジです。 王家の侍従長が何故国賓のアテンドと王位継承者候補のお目付役とキャッチザテイルの実務面回すという兼任過重労働を…? 少なくとも国賓のアテンドは外交部の管轄の筈なのですから。

結論

夕焼けの草原において想定される近衛(軍隊)の位置付けは、教育環境が不十分だからこそ起きる人手不足による警察業務の兼任であり、同時にレオナの政敵からするとレオナの勢力予備軍の為軍縮を理由とする勢力低下にあっていると推測する。 そして、軍縮の表向きの理由で挙げられていると推測される軍事費の国家財政における無視できない大きな負担は、夕焼けの草原の資本力の無さの裏返しです。

資本が、お金がないからこそ人材育成が追いつかず人手不足による軍隊の警察業務にも繋がります。 そして資本が、お金がないのを補うのは内需の拡大か外国資本を引っ張って来るしかないのですが、レオナは内需の拡大を意図した動きをしており後者の外国資本(推定アジーム家)を引っ張ろうとしているのが王宮側でしょう。

教育環境の整備やインフラ整備を自国で賄えない以上、福祉に回している余裕は今の夕焼けの草原の財政にはありません。
その象徴がバスの運転手やってる元伝説の近衛兵だと考えられます。


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