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16年勤めた会社を辞めた話

2023年1月20日、16年と3ヶ月勤めた会社を辞めた。
「アットホーム」が売りの家族経営的中小企業で営業事務をやっていた。
地味な制服着て毎日毎日パソコンの前に座って電話とってFAX処理して見積書作成して商品手配して。
お昼休みにお弁当食べたら更衣室でみんなで昼寝して。
狭い給湯室でお菓子食べながらお喋りして。

会社勤めをしなくなってもうすぐ2ヶ月。
街中でOLやってたなんて嘘みたい・・・。

16年ってかなり長い。
色んなことが変わっていった。


入社した24歳当時は数年で寿退社するんだと思ってた。
今では信じられないけど16年前は寿退社が割と一般的だった。(今や専業主婦は特権階級でしょ?)
当時はまだ街コンとかマッチングアプリなんて無くて、出会いを求めるなら友達に紹介を頼むかコンパをセッティングしてもらうかが主流。そんな時代。
街をゆく女子達はコンサバ系が多くてヒール履いてコツコツ歩いてた。
冬のアウターは襟にファーの付いたコートで、ミニ丈のボトムスにヒールのロングブーツ。膝下のスカート穿いた記憶がないくらいミニ丈が主流だった。

いつの間にかボトムスの主流はロング丈へ。
最近の若い子達はみんな本当にスタイルが良いのに長い長いスカートで足を隠してトップスはオーバーサイズ、足元はスニーカー。男子も女子もシルエットが同じ。
ヒールのコツコツ音をここ数年聞いていない気がする。

ガラケーにストラップつけてた時代はもはや懐かしいほどの昔話。
スマホで一眼レフ並みの綺麗な写真が撮れるし、音楽や動画が楽しめる。
デジカメもiPod用のスピーカーもいらない。

世の中随分変わったし会社の中も変わった。
先輩達も後から入社してきた沢山の後輩達も大体は寿退社していった。
最近だと転職していく後輩達が多かった。
変化の流れが過ぎていくのに川の中の大きな岩みたいに私だけ変わらずそこにいた。
それこそ苔むしちゃうんじゃないかってくらいに変わらずそこにいた。
重く深く根を張ったみたいに動かない大きな岩。

何かの本で読んだけど、人は年を重ねるごとに現状にとどまろうとして変化を起こすのは一苦労だって。本当にそう。
お気楽にOLやってたけど毎日すごく嫌だった。変わらない日々が。
数年で寿退社の予定だったのに16年も経っちゃって。
趣味を充実させてきたし後悔は無いけどずっとこのままはすごく嫌だった。

辞めることを決断させた決定打が「不信感」だったのは残念なことだったけど変化を起こせた事は後悔していない。

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