MT(Mastery Transcript)なるものを知る
今日、竹村詠美さんの『新・エリート教育』という本を読んだ。
予測不能な現代で求められる人物像が変化してきている中で、世界の最先端の教育モデルを紹介するという本である。
その本の中に、MT(Mastery Transcript)というものが出てきた。
これは日本語でいうと「習熟度視点の成績証明書」である。
わかりやすくいうと、新しいタイプの成績表である。
言葉で説明するよりも実物を見てもらった方がいいと思う。
これが成績表?!おしゃれ!イケてる!格ゲーの戦闘力のマトリクスみたいだ!
僕は思わず声が出てしまった。
このMTの一番革新的な点は、ABCなどの成績評価が一切ない点である。
その代わりに「習熟度」で成績が表されている。その子が何がどの程度得意か苦手かをビジュアルで表現しているのだ。さらに学習においてどのような目標を立てどのように遂行したか。どのような問題意識を持っているか。そして、履修した科目の傾向まで記載されている。
つまり、これは画一的な基準で生徒を判断するものではなく、その子の学習プロセスや個性、興味関心に強く焦点を当てた成績表なのである。
これはいい!
テストで点数が取れる人が活躍できる時代は終わった。これからは個性を生かし、時代に柔軟に対応して、価値を創造できる人こそが活躍する。
教育もそんな人材を育てられるように変化すべきだし、評価方法もそれに対応すべきだと思う。
このMTはまだ限られたコミュニティでしか使用されていないらしいが、日本でも導入されれば面白いと思う。
いつの時代も人こそが宝、教育こそが命なのだから。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?