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人間の体内にもあるアポラクトフェリン

不定期連載 アポラクトフェリン(14)

アポラクトフェリンの進化形ともいえる
アポラクトフェリンですが、
実は私たちの体液の中にもあります。
例えば、涙に含まれるラクトフェリンは、
鉄の含有量が極めて少ない
天然のラクトフェリンです。

眼球の表面は絶えず
空気にさらされているため、
外界の鉄が侵入しやすくなっています。
鉄が存在すると、
強い悪玉の活性酸素が発生し、
角膜が酸化され、
傷つけられてしまいます(写真)。
涙の成分に天然のアポラクトフェリンが
存在するのは、鉄の侵入を許さず、
角膜の酸化を防ぐためです。

一方、母乳は赤ちゃんが口から摂取するため
酸素にさらされる心配はありません。
ラクトフェリンに含まれる鉄が
悪玉の活性酸素を作る恐れもありません。
むしろ鉄は赤ちゃんが成長するために
不可欠な栄養素です。そのため、
母乳にはアポラクトフェリンではなく、
通常のアポラクトフェリンが含まれています。

アポラクトフェリンはラクトフェリンから
作られますが、通常のラクトフェリンと
比べて鉄を奪い取る力がはるかに強いため、
効力も格段に強くなります。
殺菌、静菌、免疫機能の調節、
有用な腸内細菌の保護と育成、
活性酸素の消去などの効能も、
全て強化されます。

井上浩義
『アポラクトフェリンのすべてがわかる本』
アーク出版 2015年 pp.42 - 43

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